泣いてない

(はだざむいきせつのかぜかおる)

肌寒い季節の風香る

(らくばくおびたみち)

落莫帯びた道

(ふかいいきまといあるくしめやかに)

深い息 纏い歩くしめやかに

(いつもとおなじけしきが)

いつもと同じ景色が

(かおいろをかえてたたずむ)

顔色を変えて佇む

(あいもかわらずゆううつをだいたまま)

相も変わらず憂鬱を抱いたまま

(いつかはわすれていくものだって)

いつかは忘れていくものだって

(あなたがいうからさびしくなって)

あなたが言うから寂しくなって

(もういちどもういちど)

もう一度、もう一度

(ふりかえりたくなる)

振り返りたくなる

(つよくつよくむすんだいとがほどける)

強く、強く 結んだ糸が解ける

(かぜがふくそのたびおもうの)

風が吹くその度思うの

(こもれびのなかひとりおもうの)

木漏れ日の中 一人想うの

(さよならをくちにすれば)

さよならを口にすれば

(すべてがここできえていくでしょ)

全てが此処で消えていくでしょ

(いつまでもかわらずにいるよ)

いつまでも変わらずにいるよ

(このさきでであえたそのときはほら)

この先で出逢えた その時はほら

(あのひとおなじように)

あの日と同じ様に

(ただやさしくわらいあおう)

ただ優しく笑い合おう

(あんまりみないで)

あんまり見ないで

(だいじょうぶ)

大丈夫

(ないてない)

泣いてない

(すこしだけのびたそでに)

少しだけ伸びた袖に

(あいたあなのぞきこんださき)

空いた穴 覗き込んだ先

(わたしたちのみらいがみえるようなきがした)

私達の未来が見える様な気がした

(だれにもいえないこと)

誰にも言えないこと

(ほんとうはつたえたかったこと)

本当は伝えたかったこと

(もうかぞえるたびいくつもあふれだす)

もう数える度幾つも溢れ出す

(いつかはおとなになるからさって)

いつかは大人になるからさって

(あなたがいうからせつなくなって)

あなたが言うから切なくなって

(あんまりじょうずにわらえなくて)

あんまり上手に笑えなくて

(そのめをみてるとわらえなくて)

その瞳を見てると笑えなくて

(いつかはわすれていくものだって)

いつかは忘れていくものだって

(あなたはいうけどほんとうかなって)

あなたは言うけど本当かなって

(もうにどと、もうにどと)

もう二度と、もう二度と

(もどらないひびを)

戻らない日々を

(つよくつよくむねにきざみつける)

強く、強く 胸に刻みつける

(かぜがふくそのたびおもうの)

風が吹くその度思うの

(こもれびのなかひとりおもうの)

木漏れ日の中 一人想うの

(さよならをくちにすれば)

さよならを口にすれば

(すべてがここできえていくから)

全てが此処で消えていくから

(いつものようにまたねでかえすよ)

いつもの様に「またね」で返すよ

(だからまたであえたそのときはほら)

だからまた出逢えたその時は ほら

(あのひとおなじように)

あの日と同じ様に

(ただやさしくわらいあおう)

ただ優しく笑い合おう

(ふりかえらないで)

振り返らないで

(だいじょうぶ)

大丈夫

(ないてない)

泣いてない