ははうさぎ

(おぼえてるすこしさびしいまだけがれなきせかいで)

覚えてる？少し寂しい まだ穢れなき地上(せかい)で

(そこにねいまのきみがうまれたんだよ)

そこにね 今の君が 生まれたんだよ

(こころにひびくいるうぶごえことばにできないきもち)

心に響く 射る泣声(うぶごえ) 言葉に出来ない気持ち

(よわくもにぎるゆびにきづかされたよ)

弱くも にぎる指に 気づかされたよ

(わたしとならぶきみずっといっしょにいたいとおもったよ)

私と 並ぶ君 ずっといっしょにいたいと思ったよ

(そうつきあかりのしたでうさぎはほらほほえんで)

そう月明かりの下で“うさぎ”は ほら微笑んで

(そっときすした)

そっとキスした

(あどけなくてひとりぼっちないてたきみ)

あどけなくて ひとりぼっち 泣いてた君

(いっぱいいっぱいなぐさめたよね)

いっぱい いっぱい なぐさめたよね

(おもいできらりぼしもいっぱい)

思い出 キラリ星もいっぱい

(そばにいてくれてうまれてくれて)

そばにいてくれて 生まれてくれて

(ほんとうありがとう)

ほんとうありがとう

(このままずっとずっとつづくとおもえたのに)

このまま ずっとずっと続くと思えたのに

(じかんがたてばことばすれちがっていく)

時間が 経てば言葉 すれちがっていく

(ひねくれもののきみそうしてはなればなれになったんだ)

ひねくれ者の君 そうして離れ離れになったんだ

(そうつきのうえでひとりうさぎはああさびしくて)

そう月の上でひとり“うさぎ”は 嗚呼寂しくて

(ことばとじこめた)

言葉閉じこめた

(けがれたばしょあらがいいきていくきみ)

穢れた地上(ばしょ) 逆い(あらがい)生きていく君

(いっぱいいっぱいよごれてしまったね)

いっぱい いっぱい 汚れてしまったね

(それでもいいんじゃないかな)

それでもいいんじゃないかな？

(たいせつなのはねきみがきみらしくいることなんだよ)

大切なのはね 君が烏(きみ)らしくいることなんだよ

(そうしてまたこのせかいであうふたり)

そうしてまたこの地上(せかい)出会う二人

(ことばないせいじゃくのじかん)

言葉ない 静寂の時間

(でもねそうきらいじゃないわ)

でもね「そう、嫌いじゃないわ」

(またつきのしたでうさぎはほらわらうよ)

また月の下で“うさぎ”はほら 微笑うよ

(けがれたなかうつくしくたつしらさぎ)

穢れた中 美しく立つ白鷺

(いっぱいいっぱいきみとあるいていこう)

いっぱい いっぱい 烏(きみ)と歩いていこう

(にわでもちづきあおいではねるわ)

二羽で 望月仰いで 跳ねるわ

(うまれであいはてにほんとうありがとう)

生まれ、出会い、果てに　ほんとうありがとう