バスカヴィル家の犬39

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シャーロックホームズシリーズ
アーサーコナンドイルの作品です。句読点以外の記号は省いています。

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問題文

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(みせすらいおんず わたしはなっとくできないまましつもんをくりかえしたが、ついにねを)

「ミセス・ライオンズ」私は納得できないまま質問を繰り返したが、ついに根を

(あげてこういった。あなたにはひじょうにおおきなせきにんがあるんですよ。しかも、)

上げてこう言った。「あなたには非常に大きな責任があるんですよ。しかも、

(しっていることをそっちょくにすべてうちあけようとしないのは、ほんとうにきけんなこと)

知っていることを率直にすべて打ち明けようとしないのは、本当に危険なこと

(です。けいさつをまきこむことになったら、あなたのしんようはちにおちます。もし)

です。警察を巻き込むことになったら、あなたの信用は地に落ちます。もし

(ほんとうにやましいところがないのなら、なぜさいしょにたずねたとき、)

本当にやましいところがないのなら、なぜ最初にたずねたとき、

(さーちゃーるずにあのひてがみをかいたことをみとめなかったのですか?)

サー・チャールズにあの日手紙を書いたことを認めなかったのですか?」

(へんなうわさがたって、すきゃんだるにまきこまれるのがこわかったからです)

「へんなうわさが立って、スキャンダルに巻き込まれるのが怖かったからです」

(それでは、なぜさーちゃーるずにてがみをもやすように、あれほどねんをおした)

「それでは、なぜサー・チャールズに手紙を燃やすように、あれほど念を押した

(のですか?てがみをよんだのならおわかりでしょう てがみをぜんぶよんだとは)

のですか?」「手紙を読んだのならおわかりでしょう」「手紙を全部読んだとは

(いっていません さっき、ちょっとおっしゃいましたね あれはついしんです。)

言っていません」「さっき、ちょっとおっしゃいましたね」「あれは追伸です。

(いったように、てがみはもやされ、かんぜんにはよめませんでした。もういちどおたずね)

言ったように、手紙は燃やされ、完全には読めませんでした。もう一度お尋ね

(します。なぜ、さーちゃーるずにたいして、かれがしんだひにうけとったてがみを)

します。なぜ、サー・チャールズに対して、彼が死んだ日に受け取った手紙を

(もやすように、あそこまでねんをおしたのですか それはひじょうにこじんてきな)

燃やすように、あそこまで念を押したのですか」「それは非常に個人的な

(じじょうです だったらよけいに、けいさつのそうさをさけたいのではありませんか)

事情です」「だったらよけいに、警察の捜査を避けたいのではありませんか」

(ではおはなします。もしわたしのふこうなけいれきをおききになったのなら、わたしがはやまった)

「ではお話します。もし私の不幸な経歴をお聞きになったのなら、私が早まった

(けっこんをこうかいしていることはごぞんじでしょう もちろんです いみきらう)

結婚を後悔していることはご存知でしょう」「もちろんです」「忌み嫌う

(おっとによって、わたしのせいかつはずっとたいへんなじょうたいでした。ほうりつはおっとのみかたで、まいにち、)

夫によって、私の生活はずっと大変な状態でした。法律は夫の味方で、毎日、

(いつきょうせいてきにどうきょさせられるかもしれないというきょうふにちょくめんしています。)

いつ強制的に同居させられるかもしれないという恐怖に直面しています。

(さーちゃーるずにてがみをかいたとき、いっていのきんがくをしはらえば、わたしはもういちど)

サー・チャールズに手紙を書いた時、一定の金額を支払えば、私はもう一度

(じゆうをとりもどせるみこみがあるとわかっていました。これはわたしにはすべてを)

自由を取り戻せる見込みがあると分かっていました。これは私には全てを

など

(いみしました、 こころのへいおん、こうふく、じそんしん 、すべてです。わたしは)

意味しました、-心の平穏、幸福、自尊心-、全てです。私は

(さーちゃーるずのかんだいさをしっていました。ですから、もしわたしがちょくせつ)

サー・チャールズの寛大さを知っていました。ですから、もし私が直接

(おねがいすれば、きっとたすけていただけるだろうとかんがえていました ではなぜ)

お願いすれば、きっと助けていただけるだろうと考えていました」「ではなぜ

(あなたはいかなかったのですか?いくまえに、べつのかたからえんじょをうけたから)

あなたは行かなかったのですか?」「行く前に、別の方から援助を受けたから

(です ではどうしてさーちゃーるずにてがみをかいて、そうせつめいしなかったの)

です」「ではどうしてサー・チャールズに手紙を書いて、そう説明しなかったの

(ですか?もしつぎのひのちょうかんでさーちゃーるずがなくなったきじをよんで)

ですか?」「もし次の日の朝刊でサー・チャールズが亡くなった記事を読んで

(いなかったら、きっとそうしていたはずです じょせいのはなしはつじつまがあっており、)

いなかったら、きっとそうしていたはずです」女性の話は辻褄があっており、

(わたしがなにをしつもんしてもゆるがなかった。わたしはただ、さーちゃーるずのしんだときか)

私が何を質問しても揺るがなかった。私はただ、サー・チャールズの死んだ時か

(そのぜんごに、かのじょがほんとうにおっとをあいてどってりこんそしょうをおこしていたかをしらべて、)

その前後に、彼女が本当に夫を相手取って離婚訴訟を起こしていたかを調べて、

(そのはなしにうらづけがあるかたしかめることができるだけだ。かのじょがじっさいには)

その話に裏付けがあるか確かめる事が出来るだけだ。彼女が実際には

(ばすかヴぃるかんにいったのに、あえてそれをひていするとはおもえなかった。)

バスカヴィル館に行ったのに、あえてそれを否定するとは思えなかった。

(なぜなら、やかたまででかけて、よがあけるまでにくーむとれーしーにもどってくる)

なぜなら、館まで出かけて、夜が明けるまでにクーム・トレーシーに戻ってくる

(ばしゃがひつようだったはずだ。そのようなとおでをすれば、ひみつにしておけるはずが)

馬車が必要だったはずだ。そのような遠出をすれば、秘密にしておけるはずが

(ない。どうやら、かのじょはしょうじきにはなしているか、すくなくともぶぶんてきにはじじつを)

ない。どうやら、彼女は正直に話しているか、少なくとも部分的には事実を

(はなしているようだ。わたしはとほうにくれ、いきしょうちんしてかのじょのいえをあとにした。)

話しているようだ。私は途方に暮れ、意気消沈して彼女の家を後にした。

(またしても、ふくろこうじにいきあたった。まるで、わたしがしめいをたっしようとするみちの)

またしても、袋小路に行き当たった。まるで、私が使命を達しようとする道の

(すべてがいきどまりのようだ。しかしあのじょせいのひょうじょうとたいどをかんがえればかんがえる)

すべてが行き止まりのようだ。しかしあの女性の表情と態度を考えれば考える

(ほど、まだなにかをかくしているというかんじがつよまる。なぜかのじょはあんなにも)

ほど、まだ何かを隠しているという感じが強まる。なぜ彼女はあんなにも

(まっさおになったのか?なぜどうしようもなくなるまですべてをみとめようと)

真っ青になったのか?なぜどうしようもなくなるまで全てを認めようと

(しなかったのか?なぜさんげきがおきたときのことをはなさないのか?かのじょはわたしを)

しなかったのか?なぜ惨劇が起きた時の事を話さないのか?彼女は私を

(いいくるめようとしているが、それほどなっとくできるせつめいにはおもえない。かのじょの)

言いくるめようとしているが、それほど納得できる説明には思えない。彼女の

(てがかりをこれいじょうついきゅうすることができないなら、こうやのいわこやをそうさくして、)

手がかりをこれ以上追求することができないなら、荒野の岩小屋を捜索して、

(べつのてがかりをおうべきだ。だが、そのてがかりはきわめてこうだいなはんいに)

別の手がかりを追うべきだ。だが、その手がかりは極めて広大な範囲に

(ちらばっていた。ばしゃでもどるとき、どのおかにもこだいじんのいせきがあるのをみて、)

散らばっていた。馬車で戻る時、どの丘にも古代人の遺跡があるのを見て、

(それにきづいた。ばりもあがいったのは、あくまでもふしんしゃがこういう)

それに気づいた。バリモアが言ったのは、あくまでも不審者がこういう

(みすてられたこやのどこかにすんでいるということだけだ。そして、こやは)

見捨てられた小屋のどこかに住んでいるということだけだ。そして、小屋は

(なんびゃくとあり、こうやぜんたいにてんざいしているのだ。しかしわたしは、もんだいのおとこが)

何百とあり、荒野全体に点在しているのだ。しかし私は、問題の男が

(ぶらっくとーのちょうじょうにたっていたのをもくげきしているので、とうぜんそのあたりから)

ブラック・トーの頂上に立っていたのを目撃しているので、当然そのあたりから

(しらべていこうというけいかくをたてていた。そこをきてんとして、おとこがすんでいる)

調べていこうという計画を立てていた。そこを起点として、男が住んでいる

(こやをみつけるまでこうやのこやをしらみつぶしにしらべよう。もしそのおとこがこやの)

小屋を見つけるまで荒野の小屋をしらみつぶしに調べよう。もしその男が小屋の

(なかにいれば、ばあいによってはじゅうをつきつけてでも、かれのしょうたいとわたしたちを)

中にいれば、場合によっては銃を突きつけてでも、彼の正体と私たちを

(こんなにもしつこくつけまわすりゆうをはくじょうさせてみせる。りーじぇんとがいの)

こんなにもしつこくつけまわす理由を白状させてみせる。リージェント街の

(ひとごみでにげおおせたとしても、ひとざとはなれたこうやのうえではおなじようには)

人ごみで逃げおおせたとしても、人里はなれた荒野の上では同じようには

(いかないはずだ。もしこやをみつけて、おとこがなかにいなかったら、たとえよるが)

いかないはずだ。もし小屋を見つけて、男が中にいなかったら、たとえ夜が

(あけようとも、もどってくるまでそこでまっている。ほーむずはこのおとこを)

明けようとも、戻ってくるまでそこで待っている。ホームズはこの男を

(ろんどんでみうしなった。じぶんのしがのがしたおとこをこのてではっけんすれば、わたしにとって)

ロンドンで見失った。自分の師が逃した男をこの手で発見すれば、私にとって

(それはだいきんぼしになるはずだ。こんかいのじけんのたんきゅうでは、なんどもなんどもうんに)

それは大金星になるはずだ。今回の事件の探求では、何度も何度も運に

(みはなされたが、ついにわたしにもうんがめぐってきた。そのこううんのししゃは、ほかならぬ)

見放されたが、遂に私にも運が巡ってきた。その幸運の使者は、ほかならぬ

(ふらんくらんどしだった。かれは、わたしたちのばしゃがとおっていたかんせんどうろにめんする、)

フランクランド氏だった。彼は、私たちの馬車が通っていた幹線道路に面する、

(にわのもんぜんにたっていた。こんにちは、わとそんはかせ かれはめったにない)

庭の門前に立っていた。「こんにちは、ワトソン博士」彼はめったにない

(じょうきげんでさけんだ。ぜひうまをやすめて、わいんをいっぱいやってわたしをしゅくふくして)

上機嫌で叫んだ。「是非馬を休めて、ワインを一杯やって私を祝福して

(ください むすめのはなしをきいたあとでは、かれにたいしてゆうじょうをあたためるきにはなれそうも)

ください」娘の話を聞いた後では、彼に対して友情を暖める気にはなれそうも

(なかった。しかしぎょしゃのぱーきんすとばしゃをやかたにかえしておきたかったので、)

なかった。しかし御者のパーキンスと馬車を館に返しておきたかったので、

(これはぜっこうのきかいだった。わたしはばしゃをおり、ゆうしょくまでにはあるいてもどるつもりだと)

これは絶好の機会だった。私は馬車を降り、夕食までには歩いて戻るつもりだと

(ぎょしゃにさーへんりーへのでんごんをたくした。そのあと、わたしはふらんくらんどについて)

御者にサー・ヘンリーへの伝言を託した。その後、私はフランクランドについて

(いき、かれのいえのしょくどうにいった。)

行き、彼の家の食堂に入った。

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