うみねこのなく頃に

(よをわたりゆくつきに)

夜を渡り逝く月に

(しおはたかくみちて)

潮は高く満ちて

(うみねこのなくこえは)

うみねこのなく聲(こえ)は

(ふおんのくもをまねく)

不穏の雲を招く

(こんじきののろいと)

黄金色(こんじき)の呪いと

(のこされしことばと)

遺されし言葉と

(ひめやかなほほえみは)

ひめやかな微笑みは

(くれないににじむ)

紅(くれない)に滲む

(とざされたひとみで)

閉ざされた眸(ひとみ)で

(なにをもとめてる)

何を求めてる

(こわれたそのかけらを)

壊れたその欠片を

(あつめてみても)

集めてみても

(ふれたゆびをこぼれる)

触れた指を零れる

(きみにとどかない)

君に届かない

(かざられたきょじつ)

飾られた虚実

(あいがなければみえない)

愛がなければ視えない

(まいおどるちょうのはね)

舞い踊る蝶の翅

(ゆめとうつつゆきかい)

夢と現(うつつ)行き交い

(ふりやまぬあまおとは)

降り止まぬ雨音は

(まこともうそもかくす)

真実(まこと)も嘘も隠す

(ひらかれしうたげとえらばれしひつじと)

開かれし宴と　選ばれし羊と

(からみあうにくしみがさかずきをみたす)

絡み合う憎しみが　杯を満たす

(とらわれたせかいで)

囚われた世界で

(なにをさがしてる)

何を探してる

(ゆるしあえるきせきを)

許しあえる奇蹟(きせき)を

(ねがっていても)

願っていても

(こえはかぜにさらわれ)

声は風に浚(さら)われ

(きみにとどかない)

君に届かない

(くりかえすこどく)

繰り返す孤独

(あいがなければきえない)

愛がなければ消えない

(よせてはかえす)

寄せては返す

(よろこびかなしみ)

喜び　悲しみ

(くらいよわのうみへ)

暗い夜半の海へ

(ながそう)

流そう

(なみだもきずあともすべてがまじりあい)

涙も傷跡も　全てが交じり合い

(いつわりのきみはやみのなかへ)

偽りの君は　闇の中へ

(とざされたひとみで)

閉ざされた眸で

(なにをもとめてる)

何を求めてる

(こわれたそのかけらを)

壊れたその欠片を

(あつめてみても)

集めてみても

(ふれたゆびをこぼれる)

触れた指を零れる

(きみにとどかない)

君に届かない

(かざられたきょじつ)

飾られた虚実

(あいがなければみえない)

愛がなければ視えない