BOY／King Gnu

(そのなみだがあせがにじんだ)

その涙が汗が滲んだ

(だれともちがううつくしさで)

誰とも違う美しさで

(わらっておくれよ)

笑っておくれよ

(いきをきらしたきみは)

息を切らした君は

(だれよりすてきさ)

誰より素敵さ

(きのぬけたたんさんみたいに)

気の抜けた炭酸みたいに

(かすかにけだるいひびにとけた)

微かに気怠い日々に溶けた

(あひるのままでつばさをひろげて)

家鴨の侭で翼を広げて

(そらをまうしらとりのゆめをみる)

空を舞う白鳥の夢をみる

(さまようくらいなら)

彷徨うくらいなら

(いっそうあじわいつくしましょ)

一層味わい尽くしましょ

(ちかみちばかりじゃ)

近道ばかりじゃ

(あじけがないでしょ)

味気がないでしょ

(みちくさをくって)

道草を食って

(ぬかるみのんで)

泥濘み飲んで

(でもたどりつけなくて)

でも辿り着けなくて

(またなんどだって)

また何度だって

(ゆうぐれをおいかけるの)

夕暮れを追いかけるの

(はしれはるかさきへ)

走れ遥か先へ

(よごれたくつとあしあとは)

汚れた靴と足跡は

(たしかにみらいへと)

確かに未来へと

(いまかけてゆく)

今駆けてゆく

(いきをきらしたきみは)

息を切らした君は

(だれよりすてきさ)

誰より素敵さ

(ものがたりのはじまりはいつも)

物語の始まりはいつも

(せいじゃくをきりさきとつぜんに)

静寂を切り裂き突然に

(むねのなかざわめくほのおに)

胸の中ざわめく焔に

(てれてわすれておとなになる)

照れて忘れて大人になる

(なりふりかまわず)

形振り構わず

(きょうはおしまいにしましょ)

今日は御仕舞いにしましょ

(ひだまりのような)

日溜りの様な

(ゆめをみれますように)

夢を見れますように

(かたずをのんで)

固唾を飲んで

(はじをしのんで)

恥を忍んで

(まだあきらめきれなくて)

まだ諦めきれなくて

(またなんどだって)

また何度だって

(あしたをおいかけるの)

明日を追いかけるの

(こえをからすまで)

声を枯らすまで

(ないていたんだよ)

泣いていたんだよ

(かなわないとわかってなお)

叶わないと判って尚

(あらがっておくれよ)

抗っておくれよ

(むきだしでさくきみは)

剥き出しで咲く君は

(だれよりすてきさ)

誰より素敵さ

(きょうもそのなみだがあせがにじんだ)

今日もその涙が汗が滲んだ

(だれともちがううつくしさで)

誰とも違う美しさで

(わらっておくれよ)

笑っておくれよ

(いきをきらしたきみは)

息を切らした君は

(だれよりすてきさ)

誰より素敵さ

(はしれはるかさきへ)

走れ遥か先へ

(よごれたくつとあしあとは)

汚れた靴と足跡は

(たしかにみらいへと)

確かに未来へと

(いまかけてゆく)

今駆けてゆく

(いきをきらしたきみは)

息を切らした君は

(だれよりすてきさ)

誰より素敵さ