灯火

(きっとふたりは)

きっと二人は

(ちかづくほどあいがにげていく)

近づくほど愛が逃げていく

(あかいいとなんどもほどけてむすんで)

赤い糸何度も解けて結んで

(いっそこのまま)

いっそこのまま

(どこかとおいとおいべつのばしょ)

何処か遠い遠い別の場所

(ふたりでいけたらいいのにね)

二人で行けたらいいのにね

(わびしいまちのさもしいあかり)

わびしい街のさもしい灯り

(ぬけてきみのいえをみつけた)

抜けて君の家を見つけた

(さかのうえのあかいやねの)

坂の上の赤い屋根の

(いえにきみはくらしているんだね)

家に君は暮らしているんだね

(ぼくはおもうつよくねがう)

僕は想う 強く願う

(かわらないままのきみを)

変わらないままの君を

(いつかつかまえる)

いつか捕まえる

(どんなかなしいわかれすら)

どんな悲しい別れすら

(であいのまえぶれで)

出会いの前触れで

(しかたがないこと)

仕方がない事

(たやすくいうけど)

容易く言うけど

(そんなかなしみ)

そんな悲しみ

(いたみくるしみのひとつさえも)

痛み苦しみの一つさえも

(あじあわないですみゃいいのにね)

味あわないで済みゃいいのにね

(だれかがきみをきらうりゆうで)

誰かが君を嫌う理由で

(ぼくはきみがすきだいつでも)

僕は君が好きだ いつでも

(きみがきらうきみがほしい)

君が嫌う君が欲しい

(ぼくもぼくをすきにはなれないな)

僕も僕を好きにはなれないな

(ふかいやみがつつむよるは)

深い闇が包む夜は

(すきとおるようなあいでぼくをなぐさめて)

透き通るような愛で僕を慰めて

(ああみらいはきょうもたんたんと)

嗚呼 未来は今日も淡々と

(ぼくらをなかせることばかりだな)

僕らを泣かせる事ばかりだな

(もゆるきみのひにすがりいきる)

燃ゆる君の灯に縋り生きる

(ぼくはぼくは)

僕は 僕は

(のろいはいまだとけぬままだ)

呪いは未だ解けぬままだ

(なれただけできずもへってないけどさ)

慣れただけで傷も減ってないけどさ

(そのひがもしきえそうなら)

その灯がもし消えそうなら

(ぼくのぜんぶを)

僕の全部を

(もやしてくれてもかまわないから)

燃やしてくれても構わないから

(わすれないで)

忘れないで

(ぼくのなかできみがいきることを)

僕の中で君が生きる事を