三文小説 / King Gnu

(このせかいのだれもが)

この世界の誰もが

(きみをわすれさっても)

君を忘れ去っても

(ずいぶんふけたねって)

随分老けたねって

(きょうもとなりでわらうから)

今日も隣で笑うから

(おびえなくていいんだよ)

怯えなくて良いんだよ

(そのままのきみでいいんだよ)

そのままの君で良いんだよ

(ふえたしわのかずをとなりでかぞえながら)

増えた皺の数を隣で数えながら

(ぼくらのじんせいが)

僕らの人生が

(さんもんしょうせつだとしても)

三文小説だとしても

(なげうるきはないね)

投げ売る気は無いね

(なんどでもかきなおすよ)

何度でも書き直すよ

(だれもがあいまかせ)

誰もが愛任せ

(いつまでもさまようさだめ)

いつまでも彷徨う定め

(このはなしのはての)

この小説の果ての

(そのさきをかきたすよ)

その先を書き足すよ

(しんじつとむきあうためには)

真実と向き合うためには

(ひとりにならなきゃいけないときがある)

一人にならなきゃいけない時がある

(あやまちだとわかっていてもなお)

過ちだと分かっていても尚

(えがきつづけたいものがたりがあるよ)

描き続けたい物語があるよ

(ああ)

あゝ

(だぶんばかりのきゃくほんと)

駄文ばかりの脚本と

(さんもんしばいにいつまでも)

三文芝居にいつ迄も

(つきあっていたいのさ)

付き合っていたいのさ

(ああ)

あゝ

(きみのぶきような)

君の不器用な

(ひょうじょうやことばひとつで)

表情や言葉一つで

(すくわれるぼくがいるから)

救われる僕がいるから

(あのころのかがやきが)

あの頃の輝きが

(いきをひそめたとしても)

息を潜めたとしても

(ずいぶんふけたねって)

随分老けたねって

(あしたもとなりでわらうから)

明日も隣で笑うから

(かなしまないでいいんだよ)

悲しまないで良いんだよ

(そのままのきみがいいんだよ)

そのままの君が良いんだよ

(すぎゆくびょうしんをとなりでかぞえながら)

過ぎゆく秒針を隣で数えながら

(とめどなくながるるなみだあめが)

止めどなく流るる泪雨が

(しょうせつのようにじんせいをなんしょうにも)

小説のように人生を何章にも

(くぎってくれるから)

区切ってくれるから

(おろかだとわかっていてもなお)

愚かだと分かっていても尚

(あがきつづけなきゃいけないものがたりがあるよ)

足掻き続けなきゃいけない物語があるよ

(ああ)

あゝ

(たちつくした)

立ち尽くした

(あのひのたよりないせなかを)

あの日の頼りない背中を

(いまならつよくおしてみせるから)

今なら強く押して見せるから

(ああ)

あゝ

(ぼくのくだらないひょうじょうやことばひとつで)

僕のくだらない表情や言葉一つで

(ほほえんだきみがいるから)

微笑んだ君がいるから

(ああ)

あゝ

(だぶんばかりのきゃくほんと)

駄文ばかりの脚本と

(さんもんしばいにいつまでも)

三文芝居にいつ迄も

(つきあっていたいのさ)

付き合っていたいのさ

(ああ)

あゝ

(きみのぶきような)

君の不器用な

(ひょうじょうやことばひとつで)

表情や言葉一つで

(すくわれるぼくがいるから)

救われる僕がいるから

(ああ)

あゝ

(たちつくした)

立ち尽くした

(あのひのたよりないせなかを)

あの日の頼りない背中を

(いまならつよくおしてみせるから)

今なら強く押して見せるから

(ああ)

あゝ

(ぼくのくだらない)

僕のくだらない

(ひょうじょうやことばひとつで)

表情や言葉一つで

(ほほえんだきみがいるから)

微笑んだ君がいるから

(このせかいのだれもが)

この世界の誰もが

(きみをわすれさっても)

君を忘れ去っても

(ずいぶんふけたねって)

随分老けたねって

(きょうもとなりでわらうから)

今日も隣で笑うから

(おびえなくていいんだよ)

怯えなくて良いんだよ

(そのままのきみでいいんだよ)

そのままの君で良いんだよ

(ふえたしわのかずをとなりでかぞえながら)

増えた皺の数を隣で数えながら