告白

(わたしのなかのあなたをいつもころしていきてきた)

私の中のあなたをいつも殺して生きてきた

(だれもがしるあのうたがわたしにはひびかない)

誰もが知るあの歌が私には響かない

(わらいたいときではなくわらうべきときにわらって)

笑いたい時ではなく笑うべき時に笑って

(せまいすいそうのなかをましかくにおよいだ)

狭い水槽の中を真四角に泳いだ

(あなたがわたしをすくいあげてくれるなら)

あなたが私を救いあげてくれるなら

(それをうんめいとよぼうかなわないけれど)

それを運命と呼ぼうかなわないけれど

(もがきあがきなきわめきさけべど)

もがきあがき泣きわめき叫べど

(あなたにとどかないしばい)

あなたに届かない芝居

(あいがほしいただそれだけなのに)

愛がほしいただそれだけなのに

(めぐれどめぐれどやみはやみ)

巡れど巡れど闇は闇

(いたみにきづかぬふりでさらにきずぐちはひろがり)

痛みに気付かぬふりでさらに傷口は広がり

(はりつめたまちのなかでにげみちをさがした)

張り詰めた町の中で逃げ道を探した

(あしたをねがうとなぜかかなしみがおそう)

明日を願うとなぜか悲しみが襲う

(むれをなすおなじかおがとびだせずにいる)

群れを成す同じ顔が飛び出せずにいる

(だましだましあなたにちかづけばこころがちをながす)

だましだましあなたに近づけば心が血を流す

(とらじっく)

悲劇

(あいがきらいみにくいうそをつき)

愛が嫌い醜いうそをつき

(まわせどまわせどうらはうら)

まわせどまわせど裏は裏

(もがきあがきなきわめきさけべど)

もがきあがき泣きわめき叫べど

(あなたにとどかないしばい)

あなたに届かない芝居

(あいがほしいただそれだけなのに)

愛がほしいただそれだけなのに

(めぐれどめぐれどおなじ)

巡れど巡れど同じ

(きゃくほんのないじんせいのぶたいで)

脚本のない人生の舞台で

(だれもがなきわらいしばい)

だれもが泣き笑い芝居

(あいをくださいせりふがくびをしめ)

愛をくださいセリフが首を絞め

(もがけどあがけどまくはあく)

もがけどあがけど幕は開く