雪よ舞い散れ其方に向けて

(はるはまだとおくさむぞらは)

春はまだ遠く寒空は

(くもりのちゆきへかわる)

曇りのち雪へ変わる

(はいいろのそらみあげても)

灰色の空見上げても

(あなたにはとどかないのね)

貴方には届かないのね

(ああ、となりにいたころはしらずにいたものがたり)

嗚呼、隣にいた頃は知らずにいた物語

(はくいきはしろくただねつをおびてく)

吐く息は白くただ熱を帯びてく

(ゆきよまいちれそなたにむけて)

雪よ舞い散れ其方に向けて

(おもいははかないものです)

想いは儚いものです

(いくよつれづれわたしはひとりねがいよとどけ)

幾夜徒然私は独り願いよ届け

(いのちみじかしこいせよおとめ)

命短し恋せよ乙女

(わたしはまだおもっています)

私はまだ想っています

(そなたのきおくをどうかけしてとどめをさして)

其方の記憶をどうか消してとどめを刺して

(あきのよるはこのはちらします)

秋の夜は木の葉散らします

(せつなへとかわるしきのいろ)

刹那へと変わる四季の色

(なきだしたそらあやしても)

泣き出した空あやしても

(あなたにはきこえないのね)

貴方には聞こえないのね

(ああ、はなれてみてやっときづいたこと)

嗚呼、離れてみてやっと気づいたこと

(ひとつふたつやさしさやぬくもりがむねをつついて)

一つ二つ優しさや温もりが胸をつついて

(ゆきよまいちれそなたにむけて)

雪よ舞い散れ其方に向けて

(おもいははかないものです)

想いは儚いものです

(うそとほんねのはざまのなかでよせてはかえす)

嘘と本音の間の中で寄せては返す

(いのちみじかしこいせよおとめ)

命短し恋せよ乙女

(わたしはまだおもっています)

私はまだ想っています

(そなたのきおくをどうかけしてふるえてねむれ)

其方の記憶をどうか消して震えて眠れ

(しろいはねはふりそそぐ)

白い羽は降り注ぐ

(しんしんゆらりおちましょう)

深々ゆらり落ちましょう

(つよくつよくむすんだら)

強く強く結んだら

(にどとほどけぬように)

二度と解けぬように

(ゆきよまいちれそなたにむけて)

雪よ舞い散れ其方に向けて

(おもいははかないものです)

想いは儚いものです

(いくよつれづれわたしはひとりねがいよとどけ)

幾夜徒然私は独り願いよ届け

(いのちみじかしこいせよおとめ)

命短し恋せよ乙女

(わたしはまだおもっています)

私はまだ想っています

(そなたのきおくをどうかけしてとどめをさして)

其方の記憶をどうか消してとどめを刺して