単色世界

(あるあさめをさますとせかいがおわっていて)

ある朝目を覚ますと、世界が終わっていて

(おともなくていろもなくてぼくはひとりぼくはひとり)

音もなくて色もなくて、ボクは一人ボクは独り

(ゆめみがちなとしごろこれもまたゆめだろう)

夢見がちな年頃　これもまた夢だろう

(きおくがあいまいでぼくはだれでぼくはだれだ)

記憶が曖昧で　ボクは誰で、ボクは誰だ？

(あれなにもわからないひろがるものくろーむ)

あれ、何もわからない　広がる　モノクローム

(ああいやなゆめならさめてくれよこまっちゃうな)

ああ、嫌な夢なら　覚めてくれよ、困っちゃうな

(どちらがうえかしたなんてもうわからないけど)

どちらが上か下なんて、もう分からないけど

(たちおうじょうかっこわるいなならいっぽまえにすすむよ)

立ち往生、格好悪いな　なら一歩前に進むよ

(はしるはしるそのてのばして)

走る、走る　その手伸ばして

(ぼくがここにいるりゆうをさがそう)

ボクが此処にいる理由を探そう

(はしれはしれじめんをけって)

走れ、走れ　地面を蹴って

(ぼくはなんにもないあしたをめざす)

ボクは何にもない明日を目指す

(かぞくはいたのだろうかともだちこいびときょうだい)

家族は居たのだろうか？　友達、恋人、兄弟

(すべてがいろあせててわからないよわかれないよ)

全てが色あせてて　分からないよ　解れないよ

(あれじかんもわからないくずれるけしきせかい)

あれ、時間もわからない　崩れる景色、世界

(ああなんてひだろうかみだのみもしたくなるさ)

ああ、なんて日だろう　神頼みも、したくなるさ

(どちらがかこかみらいとかあいまいなここでも)

どちらが過去か未来とか、曖昧な此処でも

(たちどまったらすべておわりさならなんぽだってすすむよ)

立ち止まったら全て終わりさ　なら何歩だって進むよ

(はしるはしるなにをめざして)

走る、走る　何を目指して？

(ぼくのたいせつなものをさがそう)

ボクの大切な、物を探そう

(はしれはしれみずからけって)

走れ、走れ　自ら蹴って

(ぼくはなんでもないきのうをめざすから)

ボクは何でもない、昨日を目指すから

(はしるはしるそのてのばして)

走る、走る　その手伸ばして

(はしるはしるなにをめざして)

走る、走る　何を目指して？

(はしるはしるそのめひらいて)

走る、走る　その目開いて

(ぼくがここにきたりゆうをさがそう)

ボクが此処に来た理由を探そう

(はしれはしれすべてをけって)

走れ、走れ　全てを蹴って

(ぼくはかえられないいまをいきる)

ボクは変えられない　今を生きる

(おわったせかいでみつけたたいせつなものはずっと)

終わった世界で見つけた　大切な物はずっと

(さいしょからむねのなかにあるぼくはひとりぼくはひとつ)

最初から胸の中にある　ボクは一人　ボクは一つ