糸 / 花譜

(まちがいならみないふりばかりして)

間違いなら見ないふりばかりして

(なんどもしらないきもちをむすんだだろう)

なんども知らない気持ちを結んだだろう？

(こうかいとかいつでもたちきれたら)

後悔とかいつでも断ち切れたら

(ながいながいしょうそうもらくにできるさ)

長い長い焦燥も楽にできるさ

(ほつれかけてたじゅんじょうをいま)

ほつれかけてた純情を今

(まさにきみがつむいでしまった)

まさに君が紡いでしまった

(からまるいとがぬれてほどけなくて)

絡まる意図が濡れて解けなくて

(どこにもにげられやしない)

どこにも逃げられやしない

(きりはなしてしまえばわすれるのに)

切り離してしまえば忘れるのに

(どうしてどうしてできないんだろう)

どうしてどうしてできないんだろう

(どうしてどうしてなのだろう)

どうしてどうしてなのだろう

(もしもかこをぜんぶやりなおせるなら)

もしも過去を全部やり直せるなら

(であえるあのひにもどって)

出会えるあの日に戻って

(きみのくびをしめつけるさ)

君の首を締め付けるさ

(うそだよ)

嘘だよ

(そんなことできないから)

そんなことできないから

(いまだってきえないいたみをつむいでいるの)

今だって消えない痛みを紡いでいるの

(いつかわすれてしまうとき)

いつか忘れてしまうとき

(なにもかもすててあげる)

何もかも捨ててあげる

(だからいまはばかにしてよ)

だから今は馬鹿にしてよ

(まだおさないいたみをうみだすの)

まだ幼い痛みを績みだすの

(あふれるいとがのどをしばりつけて)

溢れる意図が喉を縛り付けて

(どこにもとどきやしない)

どこにも届きやしない

(ふりほどいてしまえばきえてくのに)

振りほどいてしまえば消えてくのに

(どうしてどうしてできないんだろう)

どうしてどうしてできないんだろう

(からまるいとがぬれてほどけなくて)

絡まる意図が濡れて解けなくて

(どこにもにげられやしない)

どこにも逃げられやしない

(わたしはまだここでうごけないから)

私はまだここで動けないから

(どうかどうかわたしを)

どうかどうか私を

(きづいてわらってほどいて)

気づいて笑って解いて