大洋航路

(あめふりのあさをとおりすぎるいろとりどりのかさを)

雨降りの朝を通りすぎる色とりどりの傘を

(はじくおとでみずかさはますのだろう)

弾く音で水嵩は増すのだろう

(すこしずつにごっただれかのなにかであふれるまちかど)

少しずつ濁った誰かの何かで溢れる街角

(かきわけるくろーるのぼくはかなづちだったり)

かき分けるクロールの僕はカナヅチだったり

(もうさびついたおーる)

もう　錆びついたオール

(むこうぎしがみえないうみのよう)

向こう岸が見えない海のよう

(いうおおごえでいう)

言う　大声で言う

(いんようｔｏ　ｂｅ　ｏｒ　ｎｏｔ　ｔｏ　ｂｅ)

引用“To be,or not to be”

(おーるらいと)

大丈夫（オールライト）

(ずぶぬれのくつがりょうあしのさきをしびれさせるごご)

ずぶ濡れの靴が両足の先を痺れさせる午後

(ゆうがたにははれまがひろがるよほう)

夕方には晴れ間が広がる予報

(おなじようにだれかのこころがはれたらいいけど)

同じように誰かの心が晴れたら良いけど

(きょうもあのこはあいかわらずのあいづちだったり)

今日もあの娘は相変わらずの相槌だったり

(おれそうなおーる)

折れそうなオール

(むこうぎしがみえないうみのよう)

向こう岸が見えない海のよう

(いうめめしいがいう)

言う　女々しいが言う

(もうこぐのかったるい)

もう漕ぐのかったるい

(もうさびついたおーる)

もう　錆びついたオール

(むこうぎしがみえないうみでも)

向こう岸が見えない海でも

(いうおおごえでいう)

言う　大声で言う

(いんようｔｏ　ｂｅ　ｏｒ　ｎｏｔ　ｔｏ　ｂｅ)

引用“To be,or not to be”

(おーるらいと)

大丈夫（オールライト）

(もうなかないでよ)

もう　泣かないでよ

(なみだでいちめんうみのよう)

涙で一面海のよう

(ゆううつそれだっていう)

憂鬱　それだって言う

(なんどもなんどでも)

何度も　何度でも

(もうさびついたおーる)

もう　錆びついたオール

(むこうぎしがみえないうみでも)

向こう岸が見えない海でも

(いうそれだっていう)

言う　それだって言う

(きみまでひとっとび)

君までひとっ飛び

(もうさびついたおーる)

もう　錆びついたオール

(むこうぎしがみえないうみでも)

向こう岸が見えない海でも

(いうおおごえでいう)

言う　大声で言う

(いんようｔｏ　ｂｅ　ｏｒ　ｎｏｔ　ｔｏ　ｂｅ)

引用“To be,or not to be”

(おーるらいと)

大丈夫（オールライト）