鏡の国のアリス

(ものがたりではえがききれないきもちのなかで)

物語では描ききれない気持ちの中で

(おとぎばなしになりそこねた)

おとぎ話になり損ねた

(ふしぎのくにはすこしたいくつになったけれど)

不思議の国は少し退屈になったけれど

(こどものままじゃいられない)

子どものままじゃいられない

(へやのなかにあった)

部屋の中にあった

(いりぐちをみつめて)

入口を見つめて

(かがみのなかのありすきみには)

鏡の中のアリス君には

(きっととどかないとおもうから)

きっと届かないと思うから

(かくしたままのぼくをみせてもいいかな？)

隠したままの僕を見せてもいいかな？

(いつかえがいたゆめのきおくも)

いつか描いた夢の記憶も

(なみだをながしたものがたりも)

涙を流した物語も

(ゆるされはしないふたしかなきもちとか)

許されはしない不確かな気持ちとか

(だれにもいえないひみつをかかえたら)

誰にも言えない秘密を抱えたら

(だんだんときえてくよこならびのせかいをえらんだ)

だんだんと消えてく横並びの世界を選んだ

(ひとあしとびにすすめないけど)

一足飛びに進めないけど

(とおくにみえるあのばしょまでたどりつけたなら)

遠くに見えるあの場所までたどり着けたなら

(つよくなれるとゆめみた)

強くなれると夢見た

(かがみのなかのありすきみにはきっととどかないとおもうから)

鏡の中のアリス君にはきっと届かないと思うから

(かくしたままのぼくをみせてもいいかな？)

隠したままの僕を見せてもいいかな？

(おしつぶされそうなふあんとか)

押しつぶされそうな不安とか

(たちあがれないときがあるとか)

立ち上がれない時があるとか

(りかいされずにあきらめたこととか)

理解されずに諦めたこととか

(きょぞうのさきにみえていた)

虚像の先に見えていた

(さかさまのせかいで)

さかさまの世界で

(そんざいしないきみのこと)

存在しない君のこと

(ほんとうはきづいてた)

本当は気づいてた

(かがみのなかのありすきみには)

鏡の中のアリス君には

(きっととどかないとおもうから)

きっと届かないと思うから

(かくしたままのぼくをみせてもいいかな？)

隠したままの僕を見せてもいいかな？

(いつかえがいたゆめのきおくも)

いつか描いた夢の記憶も

(なみだをながしたものがたりも)

涙を流した物語も

(ゆるされはしないふたしかなきもちとか)

許されはしない不確かな気持ちとか

(だれにもいえないひみつをかかえたら)

誰にも言えない秘密を抱えたら

(きみだけだよなぼくをみているのは)

君だけだよな　僕を見ているのは