アイノハナ／SOARA

(やまをはうかぜとともにいく)

山を這う　風と共に往く

(とおきひびのゆめのあとに)

遠き日々の夢の跡に

(はるしぐれひたりひたりなく)

春時雨　ひたりひたり泣く

(うれいをそめあなたおもう)

憂いを染め　貴方想う

(ふたりきりのときをこえ)

二人きりの時を越え

(こころしのぶあのこえは)

心偲ぶ　あの声は

(ぽつりぽつりこぼれちる)

ぽつりぽつり零れ散る

(はなのように)

華のように

(ひらひらとまいおちてかみふぶき)

ひらひらと舞い落ちて紙吹雪

(まだらに)

まだらに

(あえなくてながいよみちつきのかげに)

会えなくて　長い夜道　月の影に

(ひらひらとまいのぼるひかりへと)

ひらひらと舞い昇る　光へと

(かさねた)

重ねた

(あなたへのあいのうたよさいてはもゆ)

貴方への哀の唄よ　咲いては燃ゆ

(うすもやにひとのすがたきえ)

薄もやに人の姿消え

(ひとりむかうぎんせかいへ)

独り向かう　銀世界へ

(やまどりはほろりほろりなく)

ヤマドリは　ほろりほろり　鳴く

(いのちのめよあなたをよぶ)

命の芽よ　貴女を呼ぶ

(ふるきやどに)

古き宿に

(こしをすえ)

腰を据え

(あすをいきる)

明日を生きる

(かてをおう)

糧を追う

(ふわりふわり)

ふわりふわり

(なつかしむ)

懐かしむ

(はなのように)

華のように

(ひらひらとみだれちるうすべにの)

ひらひらと乱れ散る　薄紅の

(ながめに)

眺めに

(さりしひのわかれぞらかおりただよう)

去りし日の別れ空　香り漂う

(ひらひらとゆれるみなもはなびらを)

ひらひらと揺れる水面　花びらを

(うかべた)

浮かべた

(あなたへのあいはここで)

貴女への哀は此処で

(ひのでをまつ)

日の出を待つ

(ねむりふゆをこらえ)

眠り冬を堪え

(いりえとびわたる)

入り江飛び渡る

(むねにさかせたそのはな)

胸に咲かせた　その華

(あなたのもとへ)

貴女の元へ

(つれて)

連れて

(ひらひらとまいおちてかみふぶき)

ひらひらと舞い落ちて　紙吹雪

(まだらに)

まだらに

(あえなくてながいよみちつきのかげに)

会えなくて　長い夜道　月の影に

(ひらひらとまいのぼるひかりへと)

ひらひらと舞い昇る　光へと

(かさねた)

重ねた

(あなたへのあいのうたよさいてはもゆ)

貴女への哀の唄よ　咲いては燃ゆ

(あかくみだれて)

紅く乱れて

(はなのようにもゆ)

華のように燃ゆ

(はなのようにあいのうた)

華のように　哀の唄

(さきみだれあいのはな)

咲き乱れ　アイノハナ