恋愛小説/いきものがかり

(さいごにあえてよかったあなたやさしすぎるのね)

「最後に会えてよかった」　あなた優しすぎるのね

(かなしいうそをつけばいいのにつらいことばでだきよせた)

悲しい嘘をつけばいいのに　つらい言葉で抱き寄せた

(えきにはひとりでいくよかぎはへやにおいたまま)

駅にはひとりで行くよ　鍵は部屋に置いたまま

(いつもそのてをはなせなかったもうあまえられない)

いつもその手を離せなかった　もう甘えられない

(こいもはじまりがあればおわりがあるとしっていたけど)

恋もはじまりがあれば　終わりがあると知っていたけど

(あめがけしてしまうのかなすべてを)

雨が消してしまうのかな　すべてを

(ひらりひらりゆめをみてたはるがいとしくて)

ひらり　ひらり　夢を　見てた　春が愛しくて

(さよならわすれられないひとおもいでにできないこころつよくふるえて)

サヨナラ忘れられないひと　思い出にできない　心つよく震えて

(あなたにつたえられるのかなこのこいのおわりを)

あなたに伝えられるのかな　この恋の終わりを

(わたしはいまないてるあいしてる)

わたしは　今　泣いてる　「愛してる」

(ふたりではじめてあったかぜがうまれたあのみち)

ふたりではじめて会った　風が生まれたあの道

(すこしさむくてかたをよせたねほそいゆびをいだいてくれた)

少し寒くて肩を寄せたね　細い指を抱いてくれた

(えがおでおわれるのならしあわせなけつまつでしょう)

笑顔で終われるのなら　幸せな結末でしょう

(ふたりかさねたときがとまるのもうもどれはしない)

ふたり重ねた時間(とき)が止まるの　もう戻れはしない

(むくなこどもみたいにただときめきだけにじゃれていたね)

無垢な子供みたいにただ　ときめきだけにじゃれていたね

(いつかおとなになったこときづいて)

いつか大人になったこと　気づいて

(ゆらりゆらりおもいきえるはるがかなしくて)

ゆらり　ゆらり　想い　消える　春が悲しくて

(さよならわすれられないひともうあうこともないこえがそらにきえてく)

サヨナラ忘れられないひと　もう会うこともない　声が空に消えてく

(わたしはしんじられるのかなこのこいのむこうを)

わたしは信じられるのかな　この恋の向こうを

(あなたをいまみつめたあいしてた)

あなたを　今　みつめた　「愛してた」

(さよならわすれられないひとあなたのいないひびはるをひとりいきるの)

サヨナラ忘れられないひと　あなたのいない日々　春をひとり生きるの

(あなたにつたえられるのかなこのこいのそれからを)

あなたに伝えられるのかな　この恋の“それから”を

(わたしはいまいえるよあいしてた)

わたしは　今　言えるよ　「愛してた」