囚人

(あるじだいあるばしょひとりのしゅうじんが)

ある時代　ある場所 一人の囚人が

(さくごしにこいをするせつないせつない)

柵越しに恋をする　セツナイ　セツナイ

(じゆうをうばわれはくがいをうける)

自由を　奪われ 迫害を　受ける

(きたないぼくときみとじゃさがあるさがある)

汚い　僕と君とじゃ　サガアル　サガアル

(てがみをかきましたかみひこうきをおって)

手紙を書きました 　紙飛行機を折って

(ふたりのかべこえてけるようにとんでけとんでけ)

二人の壁越えてけるように　トンデケ　トンデケ

(あぁいつかじゆうになれるというのも)

あぁ　いつか自由に　なれるというのも

(うそだとしってるんだ)

嘘だとしってるんだ

(きみがいればどんなうそだって)

君がいればどんな嘘だって

(すべてほんとうになるきがした)

すべて本当になる気がした

(ぼくとこっちにきてはなそうよ)

「僕とこっちにきて話そうよ」

(けしてこのおもいはつたわらない)

けしてこの思いは伝わらない

(だけどきみをみてることが)

だけど君を 見てることが

(あしたへのささやかなしあわせ)

明日への ささやかな幸せ

(いくにちいくつきあれからまいにち)

幾日幾月 　あれから毎日

(きみのかみひこうきがぼくのよろこびよろこび)

君の紙飛行機が僕の　ヨロコビ　ヨロコビ

(だけどもきみはとつぜんぼくにつげた)

だけども君は 　突然僕に告げた

(とおくにいくのよだからばいばいばいばい)

遠くに行くのよだから 　バイバイ　バイバイ

(あぁくるしみながらきょうまでいきてきて)

あぁ　苦しみながら 　今日まで生きてきて

(これほどないたひはない)

これほど泣いた日は無い

(きみがいればどんなうんめいも)

君がいればどんな運命も

(えがおにかえられるきがしたんだ)

笑顔に変えられる気がしたんだ

(なまえもしらないきみとであって)

名前も知らない君とであって

(みらいがかがやいたきがしたんだ)

未来が輝いた気がしたんだ

(よぶこともおうことも)

呼ぶことも　追うことも

(でられないぼくにはできない)

出られない　僕には出来ない

(ついにぼくのばんがきた)

ついに僕の番が来た

(きみのいなくなったいま)

君のいなくなった今

(このよにみれんはないけど)

この世に未練は無いけど

(なぜだかこころがさけんでる)

なぜだかココロが叫んでる

(もうすこしだけいきたい)

もう少しだけ生きたい

(いまはもうむずかしいきもちじゃ)

今はもう難しい気持ちじゃ

(なくてたださいごにきみにあいたい)

無くてただ最後に君に 　「アイタイ」

(きみとすごしたひはもどらずに)

君と過ごした日は戻らずに

(そうまとうのようによみがえる)

走馬灯のように甦る

(ひとつひとつくんがくれたもの)

一つ一つ君がくれたもの

(それがぼくのいきるかてになっていた)

それが僕の生きる糧になっていた

(やみがうずまいてるざっそうの)

闇が渦巻いてる雑草の

(そばにさくきれいないちりんはな)

そばに咲く綺麗な一輪華

(いきていくせかいがちがったよ)

生きていく世界が違ったよ

(だけどひっしにてをのばしてた)

だけど必死に手を伸ばしてた

(おねがいもしこれがさいごなら)

お願いもしこれが最後なら

(ぼくをあのことはなしをさせて)

僕をあの子と話をさせて

(せまくくらいとじたそのへやに)

狭く暗い閉じたその部屋に

(せつなくただそのこえはひびく)

切なくただその声は響く

(むねもいきもくるしくなる)

胸も息も苦しくなる

(せめてきみのなまえだけでも)

せめて君の名前だけでも

(しりたかった)

知りたかッタ…