ホログラム

(まっしろなけしきにいまさそわれて)

真っ白な景色にいま誘われて

(ぼくはいくよまだみぬせかいへ)

僕は行くよ　まだ見ぬ世界へ

(まいごのままたびしていたねずみいろのそらのした)

迷子のまま旅していた　鼠色の空の下

(ひがわりのちずいくつものゆめがにじんでいた)

日替わりの地図　いくつもの夢が滲んでいた

(いつかはさちっぽけなぼくのこのほはばでも)

いつかはさ　ちっぽけな僕のこの歩幅でも

(あのくものむこうまでいけるかな)

あの雲の向こうまで行けるかな

(つよがってきずついたこころすかしたように)

強がって　キズついた心透かしたように

(ふりだしたあまつぶたちがらんはんしゃくりかえす)

降り出した雨粒たちが　乱反射繰り返す

(まっすぐなひかりがこうさして)

真っ直ぐな光が交差して

(いくさきもつげぬままどこまでもつきぬける)

行く先も告げぬまま　どこまでも突き抜ける

(あわいざんぞうりょうめにやきつけて)

淡い残像　両眼に焼き付けて

(とどくはずなんだまだみぬせかいへ)

届くはずなんだ　まだ見ぬ世界へ

(しらずしらずにはっていたのはしろくろのすてっかーで)

知らず知らずに貼っていたのは　白黒のステッカーで

(だいじなものぼくらはかくしてしまっていた)

大事なもの　僕らは隠してしまっていた

(たからのいしよりはなよりほしのあかりよりきれいな)

宝の石より　花より　星の灯りより綺麗な

(ゆめというなのほろぐらむをざわめきを)

「夢」と言う名のホログラムを　ざわめきを

(はみだしてさからっていつかえがいたふうけい)

はみだして　逆らって　いつか描いた風景

(くやしさもさびしさもいまあわみたいにはじけとぶ)

悔しさも　寂しさもいま　泡みたいに弾けとぶ

(まっすぐなみちでつまずいたって)

真っ直ぐな道で　躓いたって

(かさぶたはがれたらいまよりきっとつよくなれる)

かさぶたはがれたら　今よりきっと強くなれる

(まっしろなけしきにいまさそわれて)

真っ白な景色にいま誘われて

(ぼくはいくよまだみぬせかいへ)

僕は行くよ　まだ見ぬ世界へ

(かすむそらのさきににじいろのひかり)

霞む空の先に　虹色の光

(あしたのかげにふるえるたびにとおくでぼくをよぶこえがして)

明日の影に　震えるたびに　遠くで僕を呼ぶ声がして

(まっすぐなひかりがちらばって)

真っ直ぐな光が　散らばって

(あめあがりのごごにたばになってふりそそぐ)

雨上がりの午後に　束になって降り注ぐ

(むげんのぐらでーしょんがいままざりあって)

無限のグラデーションがいま混ざり合って

(このそらのしたどんなところにいても)

この空の下どんな所にいても

(かならずとどくはずさまだみぬせかいへ)

必ず届くはずさ　まだ見ぬ世界へ