太宰治 斜陽22

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投稿者投稿者藤村 彩愛いいね2お気に入り登録1
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超長文です
太宰治の中編小説です

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(おくさまのうしろには、じゅうに、さんさいのめのおおきな、めったにひとになつかないような)

奥さまのうしろには、十二、三歳の眼の大きな、めったに人になつかないような

(かんじのほっそりしたおんなのおこさんがたっている。てき。わたしはそうおもわない)

感じのほっそりした女のお子さんが立っている。敵。私はそう思わない

(けれども、しかし、このおくさまとおこさんは、いつかはわたしをてきとおもってにくむことが)

けれども、しかし、この奥さまとお子さんは、いつかは私を敵と思って憎む事が

(あるにちがいないのだ。それをかんがえたら、わたしのこいも、いっときにさめはてたような)

あるに違いないのだ。それを考えたら、私の恋も、一時にさめ果てたような

(きもちになって、げたのはなおをすげかえ、たってはたはたとてをうちあわせてりょうての)

気持になって、下駄の鼻緒をすげかえ、立ってはたはたと手を打ち合せて両手の

(よごれをはらいおとしながら、わびしさがもうぜんとみのまわりにおしよせてくるけはいに)

よごれを払い落しながら、わびしさが猛然と身のまわりに押し寄せて来る気配に

(たえかね、おざしきにかけあがって、まっくらやみのなかでおくさまのおてをつかんで)

堪えかね、お座敷に駈け上って、まっくら闇の中で奥さまのお手を掴んで

(なこうかしらと、ぐらぐらはげしくどうようしたけれども、ふと、そのあとのじぶんの)

泣こうかしらと、ぐらぐら烈しく動揺したけれども、ふと、その後の自分の

(しらじらしいなんともかたちのつかぬきみわるいすがたをかんがえ、いやになり、)

しらじらしい何とも形のつかぬ気味悪い姿を考え、いやになり、

(「ありがとうございました」と、ばかていねいなおじぎをして、そとへでて、)

「ありがとうございました」と、ばか叮嚀なお辞儀をして、外へ出て、

(こがらしにふかれ、せんとう、かいし、こいする、すき、こがれる、ほんとうにこいする、)

こがらしに吹かれ、戦闘、開始、恋する、すき、こがれる、本当に恋する、

(ほんとうにすき、ほんとうにこがれる、こいしいのだからしようがない、すきなのだから)

本当にすき、本当にこがれる、恋しいのだから仕様が無い、すきなのだから

(しようがない、こがれているのだからしようがない、あのおくさまはたしかにめずらしく)

仕様が無い、こがれているのだから仕様が無い、あの奥さまはたしかに珍らしく

(いいおかた、あのおじょうさんもおきれいだ、けれどもわたしは、かみのしんぱんのだいに)

いいお方、あのお嬢さんもお綺麗だ、けれども私は、神の審判の台に

(たたされたって、すこしもじぶんをやましいとはおもわぬ、にんげんは、こいとかくめいのために)

立たされたって、少しも自分をやましいとは思わぬ、人間は、恋と革命のために

(うまれてきたのだ、かみもばっしたまうはずがない、わたしはみじんもわるくない、ほんとうに)

生れて来たのだ、神も罰し給う筈が無い、私はみじんも悪くない、本当に

(すきなのだからおおいばり、あのひとにひとめおあいするまで、ふたばんでもみばんでも)

すきなのだから大威張り、あのひとに一目お逢いするまで、二晩でも三晩でも

(のじゅくしても、かならず。えきまえのしらいしというおでんやは、すぐにみつかった。けれども)

野宿しても、必ず。駅前の白石というおでんやは、すぐに見つかった。けれども

(あのひとはいらっしゃらない。「あさがやですよ、きっと。あさがやえきのきたぐちを)

あのひとはいらっしゃらない。「阿佐々谷ですよ、きっと。阿佐々谷駅の北口を

(まっすぐにいらして、そうですね、いっちょうはんかな?かなものやさんがありますからね、)

まっすぐにいらして、そうですね、一丁半かな?金物屋さんがありますからね、

など

(そこからみぎへはいって、はんちょうかな?やなぎやというこりょうりやがありますからね、)

そこから右へはいって、半丁かな?柳やという小料理屋がありますからね、

(せんせい、このごろはやなぎやのおすてさんとおおあつあつで、いりびたりだ、)

先生、このごろは柳やのおステさんと大あつあつで、いりびたりだ、

(かなわねえ」えきへいき、きっぷをかい、とうきょうゆきのしょうせんにのり、あさがやで)

かなわねえ」駅へ行き、切符を買い、東京行きの省線に乗り、阿佐ヶ谷で

(おりて、きたぐち、やくいっちょうはん、かなものやさんのところからみぎへまがってはんちょう、やなぎやは、)

降りて、北口、約一丁半、金物屋さんのところから右へ曲って半丁、柳やは、

(ひっそりしていた。「たったいまおかえりになりましたが、おおぜいさんで、これから)

ひっそりしていた。「たったいまお帰りになりましたが、大勢さんで、これから

(にしおぎのちどりのおばさんのところへいってよあかしでのむんだ、とかおっしゃって)

西荻のチドリのおばさんのところへ行って夜明しで飲むんだ、とかおっしゃって

(いましたよ」わたしよりもとしがわかくて、おちついて、じょうひんで、しんせつそうな、)

いましたよ」私よりも年が若くて、落ちついて、上品で、親切そうな、

(これがあの、おすてさんとかいうあのひととおおあつあつのひとなのかしら。)

これがあの、おステさんとかいうあのひとと大あつあつの人なのかしら。

(「ちどり?にしおぎのどのへん?」こころぼそくて、なみだがでそうになった。じぶんがいま、)

「チドリ?西荻のどのへん?」心細くて、涙が出そうになった。自分がいま、

(きがくるっているのではないかしら、とふとおもった。「よくぞんじませんの)

気が狂っているのではないかしら、とふと思った。「よく存じませんの

(ですけどね、なんでもにしおぎのえきをおりて、みなみぐちの、ひだりにはいったところだとか、)

ですけどね、何でも西荻の駅を降りて、南口の、左にはいったところだとか、

(とにかく、こうばんでおききになったら、わかるんじゃないでしょうか。なんせ、)

とにかく、交番でお聞きになったら、わかるんじゃないでしょうか。何せ、

(いっけんではおさまらないひとで、ちどりにいくまえにまたどこかにひっかかっている)

一軒ではおさまらないひとで、チドリに行く前にまたどこかに引っかかっている

(かもしれませんですよ」「ちどりへいってみます。さようなら」)

かも知れませんですよ」「チドリへ行ってみます。さようなら」

(また、ぎゃくもどり。あさがやからしょうせんでたちかわゆきにのり、おぎくぼ、にしおぎくぼ、えきの)

また、逆もどり。阿佐ヶ谷から省線で立川行きに乗り、荻窪、西荻窪、駅の

(みなみぐちでおりて、こがらしにふかれてうろつき、こうばんをみつけて、ちどりのほうがくを)

南口で降りて、こがらしに吹かれてうろつき、交番を見つけて、チドリの方角を

(たずねて、それから、おしえられたとおりのよみちをはしるようにしていって、)

たずねて、それから、教えられたとおりの夜道を走るようにして行って、

(ちどりのあおいとうろうをみつけて、ためらわずこうしどをあけた。)

チドリの青い燈篭《とうろう》を見つけて、ためらわず格子戸をあけた。

(どまがあって、それからすぐろくじょうまくらいのへやがあって、たばこのけむりで)

土間があって、それからすぐ六畳間くらいの部屋があって、たばこの煙で

(もうもうとして、じゅうにんばかりのにんげんが、へやのおおきなたくをかこんで、)

濛々《もうもう》として、十人ばかりの人間が、部屋の大きな卓をかこんで、

(わあっわあっとひどくさわがしいおさかもりをしていた。わたしよりわかいくらいの)

わあっわあっとひどく騒がしいお酒盛りをしていた。私より若いくらいの

(おじょうさんもさんにんまじって、たばこをすい、おさけをのんでいた。わたしはどまにたって)

お嬢さんも三人まじって、たばこを吸い、お酒を飲んでいた。私は土間に立って

(みわたし、みつけた。そうして、ゆめみるようなきもちになった。ちがうのだ。)

見渡し、見つけた。そうして、夢見るような気持ちになった。ちがうのだ。

(ろくねん。まるっきり、もう、ちがったひとになっているのだ。これが、あの、わたしの)

六年。まるっきり、もう、違ったひとになっているのだ。これが、あの、私の

(にじ、m・c、わたしのいきがいの、あのひとであろうか。ろくねん。ほうはつは)

虹、M・C、私の生き甲斐の、あのひとであろうか。六年。蓬髪《ほうはつ》は

(むかしのままだけれどもあわれにあかちゃけてうすくなっており、かおはきいろくむくんで、)

昔のままだけれども哀れに赤茶けて薄くなっており、顔は黄色くむくんで、

(めのふちがあかくただれて、まえばがぬけおち、たえずくちをもぐもぐさせて、いっぴきの)

眼のふちが赤くただれて、前歯が抜け落ち、絶えず口をもぐもぐさせて、一匹の

(ろうえんがせなかをまるくしてへやのかたすみにすわっているかんじであった。おじょうさんの)

老猿が背中を丸くして部屋の片隅に坐っている感じであった。お嬢さんの

(ひとりがわたしをみとがめ、めでうえはらさんにわたしのきていることをしらせた。あのひとは)

ひとりが私を見とがめ、目で上原さんに私の来ている事を知らせた。あのひとは

(すわったままほそながいくびをのばしてわたしのほうをみて、なんのひょうじょうもなく、あごであがれと)

坐ったまま細長い首をのばして私のほうを見て、何の表情も無く、顎であがれと

(いうあいずをした。いちざは、わたしになんのかんしんもなさそうに、わいわいのおおさわぎを)

いう合図をした。一座は、私に何の関心も無さそうに、わいわいの大騒ぎを

(つづけ、それでもすこしずつせきをつめて、うえはらさんのすぐみぎどなりにわたしのせきを)

つづけ、それでも少しずつ席を詰めて、上原さんのすぐ右隣りに私の席を

(つくってくれた。わたしはだまってすわった。うえはらさんは、わたしのこっぷにおさけを)

つくってくれた。私は黙って坐った。上原さんは、私のコップにお酒を

(なみなみといっぱいそそいでくれて、それからごじぶんのこっぷにもおさけをそそぎ)

なみなみといっぱい注いでくれて、それからご自分のコップにもお酒を注ぎ

(たして、「かんぱい」としゃがれたこえでひくくいった。ふたつのこっぷが、ちからよわく)

足して、「乾杯」としゃがれた声で低く言った。二つのコップが、力弱く

(ふれあって、かちとかなしいおとがした。ぎろちん、ぎろちん、しゅるしゅるしゅ、)

触れ合って、カチと悲しい音がした。ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ、

(とだれかがいって、それにおうじてまたひとりが、ぎろちん、ぎろちん、しゅる)

と誰かが言って、それに応じてまたひとりが、ギロチン、ギロチン、シュル

(しゅるしゅ、といい、かちんとおとたかくこっぷをうちあわせてぐいとのむ。)

シュルシュ、と言い、カチンと音高くコップを打ち合せてぐいと飲む。

(ぎろちん、ぎろちん、しゅるしゅるしゅ、ぎろちん、ぎろちん、しゅるしゅる)

ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ、ギロチン、ギロチン、シュルシュル

(しゅ、とあちこちから、そのでたらめみたいなうたがおこって、さかんにこっぷを)

シュ、とあちこちから、その出鱈目みたいな歌が起って、さかんにコップを

(うちあわせてかんぱいをしている。そんなふざけきったりずむでもってはずみを)

打ち合せて乾杯をしている。そんなふざけ切ったリズムでもってはずみを

(つけて、むりにおさけをのどにながしこんでいるようすであった。「じゃ、しっけい」と)

つけて、無理にお酒を喉に流し込んでいる様子であった。「じゃ、失敬」と

(よろめきながらかえるひとがあるかとおもうと、また、しんきゃくがのっそりはいってきて)

よろめきながら帰るひとがあるかと思うと、また、新客がのっそりはいって来て

(うえはらさんにちょっとえしゃくしただけで、いちざにわりこむ。「うえはらさん、あそこのね)

上原さんにちょっと会釈しただけで、一座に割り込む。「上原さん、あそこのね

(うえはらさん、あそこのね、あああ、というところですがね、あれは、どんな)

上原さん、あそこのね、あああ、というところですがね、あれは、どんな

(ぐあいにいったらいいんですか?あ、あ、あ、ですか?ああ、あ、ですか?」と)

工合いに言ったらいいんですか?あ、あ、あ、ですか?ああ、あ、ですか?」と

(のりだしてたずねているひとは、たしかにわたしもそのぶたいがおにみおぼえのある)

乗り出してたずねているひとは、たしかに私もその舞台顔に見覚えのある

(しんげきはいゆうのふじたである。「ああ、あ、だ。ああ、あ、ちどりのさけは、やすくねえ、)

新劇俳優の藤田である。「ああ、あ、だ。ああ、あ、チドリの酒は、安くねえ、

(といったようなあんばいだね」とうえはらさん。「おかねのことばっかり」とおじょうさん。)

といったような塩梅だね」と上原さん。「お金の事ばっかり」とお嬢さん。

(「にわのすずめはいっせん、とは、ありゃたかいんですか?やすいんですか?」とわかいしんし。)

「二羽の雀は一銭、とは、ありゃ高いんですか?安いんですか?」と若い紳士。

(「いちりんものこりなくつぐなわずば、ということばもあるし、あるものにはごたらんと、)

「一厘も残りなく償わずば、という言葉もあるし、或者には五タラント、

(あるものにはにたらんと、あるものにはいちたらんとなんて、ひどくややこしい)

或者には二タラント、或者には一タラントなんて、ひどくややこしい

(たとえばなしもあるし、きりすともかんじょうはなかなかこまかいんだ」と)

譬話《たとえばなし》もあるし、キリストも勘定はなかなかこまかいんだ」と

(べつのしんし。「それに、あいつあさけのみだったよ。みょうにばいぶるにはさけのたとえばなしが)

別の紳士。「それに、あいつあ酒飲みだったよ。妙にバイブルには酒の譬話が

(おおいとおもっていたら、はせるかなだ、みよ、さけをこのむひと、とひなんされたと)

多いと思っていたら、果せるかなだ、視よ、酒を好む人、と非難されたと

(ばいぶるのしるされてある。さけをのむひとでなくて、さけをこのむひとと)

バイブルの録《しる》されてある。酒を飲む人でなくて、酒を好む人と

(いうんだから、そうとうなのみてだったにちがいねえのさ。まず、いっしょうのみかね」と)

いうんだから、相当な飲み手だったに違いねえのさ。まず、一升飲みかね」と

(もうひとりのしんし。「よせ、よせ。ああ、あ、なんじらはどうとくにおびえて、いえすを)

もうひとりの紳士。「よせ、よせ。ああ、あ、汝らは道徳におびえて、イエスを

(だしにつかわんとす。ちえちゃん、のもう。ぎろちん、ぎろちん、)

ダシに使わんとす。チエちゃん、飲もう。ギロチン、ギロチン、

(しゅるしゅるしゅ」とうえはらさん、いちばんわかくてうつくしいおじょうさんと、かちんと)

シュルシュルシュ」と上原さん、一ばん若くて美しいお嬢さんと、カチンと

(つよくこっぷをうちあわせて、ぐっとのんで、おさけがこうかくからしたたりおちて、)

強くコップを打ち合せて、ぐっと飲んで、お酒が口角からしたたり落ちて、

(あごがぬれて、それをやけくそみたいにらんぼうにてのひらでぬぐって、それからおおきい)

顎が濡れて、それをやけくそみたいに乱暴に掌で拭って、それから大きい

(くしゃみをいつつもむっつもつづけてなさった。わたしはそっとたって、おとなりのへやへ)

くしゃみを五つも六つも続けてなさった。私はそっと立って、お隣りの部屋へ

(いき、びょうしんらしくあおじろくやせたおかみさんに、おてあらいをたずね、またかえりに)

行き、病身らしく蒼白く痩せたおかみさんに、お手洗いをたずね、また帰りに

(そのへやをとおると、さっきいちばんきれいでわかいちえちゃんとかいうおじょうさんが)

その部屋をとおると、さっき一ばんきれいで若いチエちゃんとかいうお嬢さんが

(わたしをまっていたようなかっこうでたっていて、「おなかが、おすきになりません?」)

私を待っていたような恰好で立っていて、「おなかが、おすきになりません?」

(としたしそうにわらいながら、たずねた。「ええ、でも、わたし、ぱんをもってまいり)

と親しそうに笑いながら、尋ねた。「ええ、でも、私、パンを持ってまいり

(ましたから」「なにもございませんけど」とびょうしんらしいおかみさんは、だるそうに)

ましたから」「何もございませんけど」と病身らしいおかみさんは、だるそうに

(よこずわりにすわってながひばちによりかかったままでいう。「このへやで、おしょくじを)

横坐りに坐って長火鉢に寄りかかったままで言う。「この部屋で、お食事を

(なさいまし。あんなのんべえさんたちのあいてをしていたら、ひとばんじゅうなにも)

なさいまし。あんな呑んべえさんたちの相手をしていたら、一晩中なにも

(たべられやしません。おすわりなさい、ここへ。ちえこさんもいっしょに」)

食べられやしません。お坐りなさい、ここへ。チエ子さんも一緒に」

(「おうい、きぬちゃん、おさけがない」とおとなりでしんしがさけぶ。「はい、はい」と)

「おうい、キヌちゃん、お酒が無い」とお隣りで紳士が叫ぶ。「はい、はい」と

(へんじして、そのきぬちゃんというさんじっさいぜんごのいきなしまのきものをきたじょちゅうさんが、)

返辞して、そのキヌちゃんという三十歳前後の粋な縞の着物を着た女中さんが、

(おちょうしをおぼんにじっぽんばかりのせて、おかってからあらわれる。)

お銚子《ちょうし》をお盆に十本ばかり載せて、お勝手からあらわれる。

(「ちょっと」とおかみさんはよびとめて、「ここへもにほん」とわらいながらいい、)

「ちょっと」とおかみさんは呼びとめて、「ここへも二本」と笑いながら言い、

(「それからね、きぬちゃん、すまないけど、うらのすずやさんへいって、うどんを)

「それからね、キヌちゃん、すまないけど、裏のスズヤさんへ行って、うどんを

(ふたつおおいそぎでね」わたしとちえちゃんはながひばちのそばにならんですわって、てを)

二つ大いそぎでね」私とチエちゃんは長火鉢の傍にならんで坐って、手を

(あぶっていた。「おふとんをおあてなさい。さむくなりましたね。おのみに)

あぶっていた。「お蒲団をおあてなさい。寒くなりましたね。お飲みに

(なりませんか」おかみさんは、ごじぶんのおちゃのおちゃわんにおちょうしのおさけをついで、)

なりませんか」おかみさんは、ご自分のお茶のお茶碗にお銚子のお酒をついで、

(それからべつのふたつのおちゃわんにもおさけをそそいだ。)

それから別の二つのお茶碗にもお酒を注いだ。

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