昭和Ｂ級下手喰い道

(したがこえたのはがきのじぶんから)

舌が肥えたのは　ガキの時分から

(なんでもくったから)

何でも喰ったから

(ぱんのかけらぬすんでとうごく)

パンの欠片盗んで投獄

(じゃんばるじゃんにゃなりたきゃないが)

ジャン・バルジャンにゃなりたきゃないが

(はらのむしはねんがらねんじゅう)

腹の虫は　年がら年中

(たかるはえのごとくなきわめく)

たかる蝿のごとく鳴き喚く

(こぜにせびってかけだす)

小銭せびって駆け出す

(とたんのあばらや)

トタンのあばら屋

(いじわるばあさんがだがしうる)

意地悪バアさんが駄菓子売る

(のきさきならんだみめどくどくしい)

軒先並んだ見目毒々しい

(ちくろにずるちんさっかりん)

チクロにズルチン　サッカリン

(みわくのちゃくしょくじんこうかんみに)

魅惑の着色　人口甘味に

(まさるうまさはない)

勝る旨さはない

(ぼくらのみらいはあかるくかがやく)

ボクらの未来は明るく輝く

(じょうぶにけんこうに)

丈夫に健康に

(すえはしゃちょうかそうりだいじん)

末は社長か総理大臣！

(すいもあまいもどうでもいいほど)

酸いも甘いもどうでもいいほど

(おとなになってしまうもんさ)

大人になってしまうもんさ

(きんのたまごはたらきづめおくにのため)

金の卵　働きづめお国のため

(せめてばんには)

せめて　晩には

(はだかでんきゅうまぶしくあやしいよこちょう)

裸電球　眩しく妖しい横町

(なじみののれんがいだいはんじょう)

馴染みの暖簾街　大繁盛

(たちのみわるよいしけもくいぶして)

立ち飲み悪酔い　シケモク燻して

(かすとりあぶさんでんきぶらん)

カストリ　アブサン　デンキブラン

(もつやきやみなべしょうたいふめいの)

モツ焼きヤミ鍋　正体不明の

(こうばしいいにおい)

香ばしいい匂い

(しょくにくかいたいのほうるもんほど)

食肉解体の放るもんほど

(たまわるごちそうさ)

賜るご馳走さ

(なんでもかんでも)

なんでもかんでも

(とことんあじわえ)

とことん味わえ！

(いまではほうしょくはんせいたいこく)

現代（いま）では飽食反省大国？

(まくろびびーがんべじたりあん)

マクロビ　ビーガン　ベジタリアン

(むてんかすいしょうゆうきさいばいも)

無添加推奨　有機栽培も

(なくならないあれるぎー)

無くならないアレルギー

(うえとはむえんのおとめはこぞって)

飢えとは無縁の乙女はこぞって

(きらくなだいえっと)

気楽なダイエット

(みんなぐるめ)

みんなグルメ

(あんぜんだいいち)

安全第一

(すばらしいみらい)

素晴らしい未来！！