飴か夢

(いつかのひはしずむあすはもうめざめなきゃ)

いつかの日は沈む　明日はもう目覚めなきゃ

(しずかにねむれないことばがあふれだした)

静かに眠れない　言葉が溢れ出した

(どこはここなの)

ドコハココナノ

(ふまんげなさまでだるくいきをすいこむ)

不満気な様でだるく　息を吸い込む

(しかたないふりでにらみはきだす)

仕方ないふりで　睨み吐き出す

(それがむだときづきかみをきったあさに)

それが無駄と気づき　髪を切った朝に

(じゆうをうしなってぼくはうまれた)

自由を失って　僕は生まれた

(どこまでもみちびいてすなのしろのかみさま)

どこまでも導いて　砂の城の神様

(ただむちなぼくらにあめをください)

ただ無知な僕らに　飴を下さい

(はきだすほどに)

吐き出すほどに

(あおいあおいそらみおろさないでよ)

青い青い空　見下ろさないでよ

(ぼくはとべないよ)

僕は飛べないよ

(しろいしろいはねなんていらないよ)

白い白い羽なんて　いらないよ

(きっとまぶしすぎて)

きっと眩しすぎて

(にびいろにそめあげたくびわがぼくににあう)

鈍色に染め上げた　首輪が僕に似合う

(ありふれたかみさまはじぶんがきらいで)

ありふれた神様は　自分が嫌いで

(みぎへならえがすきでざーともすき)

右へ習えが好き　デザートも好き

(うまれくるまえからいちおうたりてる)

生まれ来る前から　一応足りてる

(そんならくえんをからすもわらう)

そんな楽園を　カラスも笑う

(くびわをはずしたときたちつくすぼくはだれ？)

首輪をはずした時　立ち尽くす僕は誰？

(このぶざまないぬにゆめをください)

この無様な犬に　夢を下さい

(かみさまならば)

「神様」ならば

(ひろいひろいそらとりがはばたいた)

広い広い空　鳥が羽ばたいた

(ぼくもとびたいよ)

僕も飛びたいよ

(たかくたかくとびこどくになりたい)

高く高く飛び　孤独になりたい

(それができるのなら)

それができるのなら

(あいまいにすがりつくぼくはどこまでむりょく？)

曖昧にすがりつく　僕はどこまで無力？

(あおいあおいそらみおろさないでよ)

青い青い空　見下ろさないでよ

(ぼくはとべないよ)

僕は飛べないよ

(しろいしろいはねなんていらないよ)

白い白い羽なんて　いらないよ

(きっとまぶしすぎて)

きっと眩しすぎて

(にびいろにそめあげたくびわがぼくのすがた)

鈍色に染め上げた　首輪が僕の姿

(とりたちがとんでいくいつかのぼくのもとへと)

鳥達が飛んでいく　いつかの僕のもとへと