イチブトゼンブ

(「あなたはわたしのほんのいちぶしかしらない」)

「アナタは私のほんのイチブしか知らない」

(かちほこるようにわらわれてもそれほどいやじゃないよ)

勝ち誇るように笑われても それほどイヤじゃないよ

(うまれてくるまえきいたようなそのふかいこえ)

生まれてくる前 聞いたようなその深い声

(それだけでじんせいのおかずになれるくらいです)

それだけで人生のオカズになれるくらいです

(すべてしるのはとうていむりなのに)

すべて知るのは到底無理なのに

(ぼくらはどうして)

僕らはどうして

(あくまでなんでもせいふくしたがる)

あくまでなんでも征服したがる

(かんぺきをおいもとめ)

カンペキを追い求め

(あいしぬけるぽいんとがひとつありゃいいのに)

愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに

(もしそれがきみのほんのいちぶだとしても)

もしそれが君のほんのイチブだとしても

(なによりもかくじつにはっきりすきなところなんだ)

何よりも確実にはっきり好きなところなんだ

(こまったときすこしまゆげをまげてみせたり)

困った時 少しまゆげを曲げてみせたり

(だきよせるとほっとするようなやわらかさだったり)

抱き寄せるとホッとするような柔らかさだったり

(すべてつかんだつもりになれば)

すべて掴んだつもりになれば

(またきずつくだろう)

また傷つくだろう

(ほんとにいるのはうむをいわせない)

ほんとに要るのは有無を言わせない

(あっとうてきなてざわり)

圧倒的な手ざわり

(あいしぬけるぽいんとがひとつありゃいいのに)

愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに

(きみにしかわからないことぼくだけがみえていること)

君にしかわからないこと 僕だけが見えていること

(どれもほんとのこと)

どれもホントのこと

(すべてなにかのいちぶってことに)

すべて何かのイチブってことに

(ぼくらはきづかない)

僕らは気づかない

(いとしいわけをみつけたのなら)

愛しい理由を見つけたのなら

(もううしなわないで)

もう失わないで

(あいしぬけるぽいんとがひとつありゃいいのに)

愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに

(それだけでいいのに)

それだけでいいのに