レプリカ

(ひとしずくおちたみずのかんしょく)

ひとしずく落ちた水の感触

(ぼくはないているのか)

僕は泣いているのか

(なにをなくしたかわからないのに)

何をなくしたかわからないのに

(それはもうにどともどらない)

それはもう二度と戻らない

(そんなきがするだけ)

そんな気がするだけ

(じんるいのしっぱいはのぞんだこと)

人類の失敗は望んだこと

(つきまとうかげにたちむかうちからを)

つきまとう影に立ち向かう力を

(ぶきをむけたそのひょうてきが)

武器を向けたその標的が

(かがみにうつったじぶんだなんて)

鏡に映った自分だなんて

(きづきもしなかった)

気づきもしなかった

(にじんでるほどうきょうのらくがき)

にじんでる歩道橋のらくがき

(おいてかれたじてんしゃ)

置いてかれた自転車

(だれかのかえりをまってる)

誰かの帰りを待ってる

(みとめて)

認めて

(ただそんざいを)

ただ存在を

(ぼくこそがおりじなる)

僕こそがオリジナル

(あるいはそのれぷりか)

あるいはそのレプリカ

(ぼくらのしょうめいはどこにある)

僕らの証明はどこにある

(じんるいのけってんはみえもしないくせに)

人類の欠点は見えもしないくせに

(あいとかきずなとかしんじられること)

愛とか絆とか信じられること

(ぼくのつみはうたがったこと)

僕の罪はうたがったこと

(さしのべられたきみのみぎて)

差しのべられた君の右手

(はじめてみたひかり)

始めて見たヒカリ

(ぶつかり)

ぶつかり

(まじわり)

交わり

(ぼくらはしんかする)

僕らは進化する

(からをうちやぶるおとを)

殻を打ち破る音を

(ゆいいつむにのうぶごえを)

唯一無二の産声を

(さあひびけ)

さあ、響け

(すべておわるさいごのときに)

すべて終わるさいごの時に

(ぼくはなにをしりだれをおもうのだろう)

僕は何を知り誰を思うのだろう

(せんたくしはきっとなんまんとおりもあって)

選択肢はきっと何万通りもあって

(でもほしいのは)

でも欲しいのは

(えらべるのは)

選べるのは

(たったひとつ)

たったひとつ

(じんるいのけってんはみえもしないくせに)

人類の欠点は見えもしないくせに

(あいとかきずなとかしんじられること)

愛とか絆とか信じられること

(ぼくのつみはためらったこと)

僕の罪はためらったこと

(さしのべられたきみのみぎて)

差し伸べられた君の右手

(はじめてみたひかり)

始めて見たヒカリ

(ぼくらは)

僕らは