桜花爛漫恋語

(はじめようかわたしのけったいれんあいばなし)

始めようか　私のけったい恋愛話

(そのむかしきみとえんまんだんらんくらす)

その昔　君と円満団欒暮らす

(さくらのちはなはまんかいかんがいたかまれば)

桜の地　花は満開感慨高まれば

(たがいをとわにはんりょとせんことちかう)

互いを永久に　伴侶とせんこと誓う

(きみはいないここにいない)

君は居ない　此処に居ない

(かえりゃしないからとんちんかん)

帰りゃしないから　とんちんかん

(なんでもないふりなんて)

何でもないふりなんて

(やあねつづかないね)

やあね　続かないね

(らんまんなじだいにそっとさいたこいのはな)

爛漫な時代にそっと咲いた恋の花

(じゅんしんさあまってちってはるをおえる)

純真さ余って散って春を終える

(わたしひとりおいていったきみをうらんでも)

私独り置いて行った君を怨んでも

(きみがくれたあのひのことばだけのこって)

君がくれたあの日の言葉だけ 残って

(とあるひにふねのらいほうたいほうひびく)

とある日に　船の来訪大砲響く

(いくさとなりひとはとうざいおうらいにげまどう)

戦となり　人は東西往来逃げまどう

(よろいまとうきみはおえらいさむらいしゅつじんだ)

鎧纏う　君はお偉い侍出陣だ

(しんだらもともこもないいかないどくれ)

死んだら元も子もない　行かないどくれ

(きみはいくどこへいく)

君は行く　何処へ行く

(いってしまったらどっぴんしゃん)

行ってしまったら　どっぴんしゃん

(まもれもしないちかいなんて)

守れもしない　誓いなんて

(やあねしんじたってしょうがない)

やあね　信じたってしょうがない

(はなはなひらいた)

花々開イタ

(はなのなをばさくらといふ)

花ノ名ヲバ桜トイフ

(いくどちるなれどいくどまたいろづく)

幾度散ルナレド 幾度又色ヅク

(らんまんなじだいにそっとさいたこいのはな)

爛漫な時代にそっと咲いた恋の花

(じゅんしんさあまってちってはるをおえる)

純真さ余って散って春を終える

(あんなちんけなしろをまもってしんだひと)

あんなちんけな城を守って　死んだ人

(わすれさったはずなのにどうして)

忘れ去ったはずなのにどうして

(はながさくころにまたおもいだす)

花が咲く頃に又思いだす

(ああ)

あゝ