ハゼイロノマチ

(たらしもんくにあわくひがともり)

たらし文句に淡く灯がともり

(はれんちにまちはくれていく)

破廉恥に街は暮れて行く

(さたにすとのしゃくによいしれて)

サタニストの酌に酔いしれて

(はれんちにまちはくれていく)

破廉恥に街は暮れて行く

(からすいろのこーとのえりをたて)

カラス色のコートの襟を立て

(こみゅにけいとぎらいをよそおえば)

コミュニケイト嫌いを装えば

(おかちめんこがおれをこまねいて)

オカチメンコが俺を子招いて

(かさすてぃっくによるはかそくする)

火サスティックに夜は加速する

(あーあれはせんしゅうかせんせんしゅうのせいようび)

あー、あれは先週か先々週の性曜日

(ますらおもあいもうっぱらっちまったよ)

マスラオも愛も売っ払っちまったよ

(あーだれもそんなはぜいろのまちで)

あー、誰もそんな爆ぜ色の街で

(じゅんけつにそっぽむいてすれちがっていく)

純潔にソッポ向いて擦れ違って行く

(ささったままのうしろゆびも)

刺さったままの後ろ指も

(くちびるでふんかするくじゅうも)

唇で粉化する苦汁も

(みえてないていにしてはもらえず)

「見えてない体」にしてはもらえず

(だれもかれもがそれをなめたがる)

誰もかれもがそれを舐めたがる

(やつあたってけとばすあきかんが)

八つ当たって蹴飛ばす空き缶が

(そのすじのかたにめいちゅうする)

その筋の方に命中する

(くろいこーとのえりをつかまれて)

黒いコートの襟を掴まれて

(かさすてぃっくによるはかそくする)

火サスティックに夜は加速する

(あーいつもそんなさるいろのじじょうで)

あー、いつもそんな猿色の事情で

(やさしいひとのかおをくもらせてきた)

優しい人の顔を曇らせて来た

(ねーおれもつかまえてきょげんばたけのうえ)

ねー、俺も捕まえて虚言畑の上

(ねーどうかいっそだきしめころしてよ)

ねー、どうかいっそ抱き締め殺してよ

(さびれたやっきょくのかわずさえおれをあざわらう)

寂れた薬局の蛙さえ俺を嘲笑う

(すこしだまってろしょうめいのとちゅうだとはきすてて)

「少し黙ってろ、証明の途上だ」と吐き捨てて

(ただれたのうでゆめをみてる)

ただれた脳で夢を見てる

(いずれとまってしまうじぶんへ)

いずれ止まってしまう自分へ

(だれをもさかうらんじゃいませんように)

誰をも逆恨んじゃ居ません様に

(あーおれもそんなはぜいろのまちで)

あー、俺もそんな爆ぜ色の街で

(げんじつにそっぽむいてすれちがっていく)

現実にソッポ向いて擦れ違って行く