平らな世界

(がいかんどおりのらぶほががいこくのおしろみたいで)

外環通りのラブホが外国のお城みたいで

(きっとむかしのはやりだろなんていいわけしてしまう)

きっと昔の流行だろ、なんて言い訳してしまう

(にじかんだけはしらせようほんのすこしきたへゆく)

2時間だけ走らせようほんの少し北へゆく

(ほんのすこしむくちになる)

ほんの少し無口になる

(おもいだす)

思い出す

(はずかしいおれのまちにきみがいてみょうなきぶん)

恥ずかしい俺の街に君がいて妙な気分

(おきざりにされたままのそてつはただゆれている)

置き去りにされたままの蘇鉄はただ揺れている

(あらゆるそうぞうにたえうるこころをやしなっとけと)

“あらゆる想像に耐え得る心を養っとけ"と

(だれかがいったはずなんだ)

誰かが言った筈なんだ

(すけべなはなしのときだっけ)

スケベな話の時だっけ

(わりといいことばだとおもわないかい)

わりといい言葉だと思わないかい?

(すこしまどをあけようか)

少し窓を開けようか

(あなたがおもいだすときはできればたのしいことを)

「あなたが思い出す時は出来れば楽しい事を」

(そんなむりをいわれたっきりのひとも)

そんな無理を言われたっきりの人も

(どうしてんだろう)

どうしてんだろう

(いまはきみがわらいそうなむしろばかなはなしばかり)

今は君が笑いそうなむしろ馬鹿な話ばかり

(おもいだしているおもいだそうとしている)

思い出している思い出そうとしている

(いやなせんぱいがいたんだぜいまそこではたらいてる)

嫌な先輩がいたんだぜ今そこで働いてる

(ともだちもいたはずなんだ)

友達もいた筈なんだ

(もうやめてしまったみたいだ)

もう辞めてしまったみたいだ

(つまらないはなしばかりでごめんよ)

つまらない話ばかりでごめんよ

(つまらないまちなんだよ)

つまらない街なんだよ

(ときどきすばらしいせかいまいにちさえないくらし)

時々「素晴らしい世界」毎日「冴えない暮らし」

(わるくないそれもいいだろういまのおれならば)

「悪くない」「それもいいだろう」今の俺ならば

(みるだけゆめはただできょうにたどりつくとしらない)

見るだけ夢はタダで今日に辿り着くと知らない

(むてきのいめーじをおもいだそうとしている)

無敵のイメージを思い出そうとしている

(はやくおとなになろうってなぁ)

早く大人になろうってなぁ

(ぜんぜんわるいことじゃねぇってさ)

ぜんぜん悪い事じゃねぇってさ

(それもだれかがいってくれたっけな)

それも誰かが言ってくれたっけな

(すまんどうでもいいはなし)

すまん、どうでもいい話

(あらゆるそうぞうにたえうるこころをやしなっとけと)

あらゆる想像に耐え得る心を養っとけと

(だれかがいったはずなんだ)

誰かが言った筈なんだ

(どうころんでもみらいだってさ)

どう転んでも未来だってさ

(そんなもんかなぁおもいでは)

そんなもんかなぁ思い出は

(そんなもんなのさおれのはなしは)

そんなもんなのさ俺の話は

(どうなのさこれからなにかたべにいこうか)

どうなのさ、これから何か食べに行こうか

(きみにはきみにはあのころはなしていた)

君には君にはあの頃話していた

(そのとおりつたえたい)

その通り伝えたい