ひとこと時報
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問題文
(つきもこおる、ごぜん0じ)
月も凍る、午前0時
(えきのかいだんですきなひとにあえるきがした、ごぜん8じ)
駅の階段で好きな人に会える気がした、午前8時
(てっきん、ゆうけい、ごご6じ)
鉄筋、夕景、午後6時
(ゆげとたばこのけむり、せかいがくもるごご11じ)
湯気と煙草のけむり、世界が曇る午後11時
(はしのしたにはせいかつのひがうつる、ごご8じ)
橋の下には生活の灯が映る、午後8時
(でんぱとう、ぼくらをつなげ、ごご5じ)
電波塔、僕らを繋げ、午後5時
(ぐらうんどはどしゃぶり、ごご2じ)
グラウンドはどしゃ降り、午後2時
(おくじょうからちいさなうたを、ごぜん5じ)
屋上から小さな歌を、午前5時
(かそうせかいで、あなたにあえる、ごぜん9じ)
仮想世界で、あなたに会える、午前9時
(ちいさなしかくいがらすから、みえるせかい、ごご0じ)
ちいさな四角いガラスから、見える世界、午後0時
(でんしおんがこだまする、えいぞうがとびかう、ごご4じ)
電子音がこだまする、映像が飛び交う、午後4時
(くうはく、そこにいみはあるか、ごぜん4じ)
空白、そこに意味はあるか、午前4時
(まださめやらぬ、ふゆうするぶったい、ごご3じ)
まだ覚めやらぬ、浮遊する物体、午後3時
(ちかがいよりあいをこめて、ごご7じ)
地下街より愛を込めて、午後7時
(ただいま、おかえり、おつかれ、ごご9じ)
ただいま、おかえり、おつかれ、午後9時
(きづいたらぼくらは、すぐにとおりすぎてしまう、ごご1じ)
気づいたら僕らは、すぐに通り過ぎてしまう、午後1時
(こうそくどうろにかこまれ、ぼくらはどこへもいけない、ごぜん11じ)
高速道路に囲まれ、僕らはどこへも行けない、午前11時
(しゃそうから、ひこうきがとびたった、ごぜん10じ)
車窓から、飛行機が飛び立った、午前10時
(きょうもあなたは、ひえためでけしきをみつめるのだろうか、ごご10じ)
今日もあなたは、冷えた目で景色を見つめるのだろうか、午後10時
(きのうのこさめは、せかいをすこしだけうつくしくした、ごぜん6じ)
昨日の小雨は、世界を少しだけ美しくした、午前6時
(はいいろ、はしれ、ごぜん7じ)
灰色、走れ、午前7時
(ねむらぬとうだい、あかくひかる、ごぜん1じ)
眠らぬ灯台、赤く光る、午前1時
(べらんだでこきゅうする、ちいさきはのせいめい、ごぜん2じ)
ベランダで呼吸する、小さき葉の生命、午前2時
(おんがくはなりやまず、ともによるをわたる、ごぜん3じ)
音楽は鳴り止まず、共に夜を渡る、午前3時