面白い話 ~20年後の彼ら~ 第4話-2
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問題文
(???「すねちゃま、おかえりなさいざーます!!」)
???「スネちゃま、お帰りなさいざーます!!」
(すねお「・・・・・・まま、なんでいるの?」)
スネ夫「……ママ、何でいるの?」
(だきついてきたははおやをひきはがし、すねおはかさをゆかにおく。)
抱きついてきた母親を引き剥がし、スネ夫は傘を床に置く。
(すねはは「すねちゃまがしんぱいでついきちゃったざます」)
スネ母「スネちゃまが心配でつい来ちゃったざます」
(すねお「まま、ぼくももういいとしなんだからさ。)
スネ夫「ママ、僕ももういい年なんだからさ。
(ままがしんぱいしてくるようなこともないんだよ」)
ママが心配してくるようなこともないんだよ」
(すねはは「いーえ、すねちゃまはまだまだこどもざます」)
スネ母「いーえ、スネちゃまはまだまだ子供ざます」
(すねお「もうこどもじゃな・・・・・・」)
スネ夫「もう子供じゃな……」
(いいかけたすねおはははがてになにかにぎっていることにきづいた。)
言いかけたスネ夫は母が手に何か握っていることに気づいた。
(それがなんであるかすねおがにんしきするよりはやく、)
それが何であるかスネ夫が認識するより早く、
(その「なにか」はすねおのふくぶにつきたてられていた。)
その「何か」はスネ夫の腹部に突き立てられていた。
(すねはは「すねちゃまはこどもざます。そしてこどものまま・・・・・・しぬざます」)
スネ母「スネちゃまは子供ざます。そして子供のまま……死ぬざます」
(すねおはははのてににぎられたほうちょうがじぶんのはらに)
スネ夫は母の手に握られた包丁が自分の腹に
(つきささっているのをみて、ぼうぜんとして)
突き刺さっているのを見て、呆然として
(いた。いったい、なぜ・・・・・・)
いた。いったい、なぜ……
(ほうちょうがひきぬかれる。げきつうとともにけつえきがふんしゅつし、)
包丁が引き抜かれる。激痛とともに血液が噴出し、
(すねおはそのばにひざからくずれおちた。)
スネ夫はその場に膝から崩れ落ちた。
(すねお「ま・・・・・・ま、どうし・・・・・・がぁあ!!」)
スネ夫「マ……マ、どうし……がぁあ!!」
(いいかけたそのせなかにふたたびほうちょうがつきたてられる。)
言いかけたその背中に再び包丁が突き立てられる。
(しかいがゆがむなか、ひっしですねおはかおをあげる。めのまえにははのかおがあった。)
視界が歪む中、必死でスネ夫は顔を上げる。目の前に母の顔があった。
(わらっている。はながすこしあかかった。)
笑っている。鼻が少し赤かった。
(すねはは「しぬざますしぬざますしぬざます!!!!」)
スネ母「死ぬざます死ぬざます死ぬざます!!!!」
(すねお「く・・・・・・そ・・・・・・」)
スネ夫「く……そ……」
(ばーばりーのかさをさがすが、てがとどかない。)
バーバリーの傘を探すが、手が届かない。
(すねおはさいごのちからをふりしぼり、こぶしをつきだした。)
スネ夫は最後の力を振り絞り、拳を突き出した。
(ていこうにもこうげきにもならない、そのちからないいちげきがゆっくりとははのがんめんをうつ。)
抵抗にも攻撃にもならない、その力ない一撃がゆっくりと母の顔面を打つ。
(するととつじょ、ははのうごきがていしした。)
すると突如、母の動きが停止した。
(そして、くうきのもれるようなおととともにははのからだが)
そして、空気の漏れるような音とともに母の体が
(しぼみ、にんぎょうへとかわっていく。)
萎み、人形へと変わっていく。
(すねお(こぴー・・・・・・ろぼっと?そうか、はなのぼたんにこぶしがあたったから・・・・・・))
スネ夫(コピー……ロボット? そうか、鼻のボタンに拳が当たったから……)
(そこまでかんがえたところでいしきがとおのき、)
そこまで考えたところで意識が遠のき、
(すねおのしかいはくろでぬりつぶされていった。)
スネ夫の視界は黒で塗りつぶされていった。
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