面白い話 ~20年後の彼ら~ 第8話-2
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問題文
(じかんより5ふんちこくして、のびたはせいきょうでふたりとごうりゅうした。)
時間より5分遅刻して、のび太は生協で二人と合流した。
(しずかはどりあ、できすぎはすぱげってぃをたべている。)
しずかはドリア、出木杉はスパゲッティを食べている。
(のびたはとんこつらーめんのうつわをてーぶるにおいて、こしかけた。)
のび太は豚骨ラーメンの器をテーブルにおいて、腰掛けた。
(しずか「のびたさん、またらーめん?」)
しずか「のび太さん、またラーメン?」
(のびた「ん?うん。きのうはしょうゆだったからきょうはとんこつ」)
のび太「ん? うん。昨日は醤油だったから今日は豚骨」
(できすぎ「ふけんこうだなぁ」)
出木杉「不健康だなぁ」
(しばらくとりとめのないことをはなしながらしょくじをたのしむ。)
しばらく取り留めのないことを話しながら食事を楽しむ。
(ぜんいんがたべおわったのをみはからって、できすぎがほんだいにはいった。)
全員が食べ終わったのを見計らって、出木杉が本題に入った。
(できすぎ「きのうこぴーろぼっとがでたのはすねおくんけと、)
出木杉「昨日コピーロボットが出たのはスネ夫くん家と、
(えきのちゅうりんじょうふきんだよね。)
駅の駐輪場付近だよね。
(で、じつはあびこだいがくのとしかんきょうこうがくかがあのへんに)
で、実は安孫子大学の都市環境工学科があの辺に
(じっけんようのでんじはのそくていそうちをせっちしていたんで、)
実験用の電磁波の測定装置を設置していたんで、
(ちょっとそのでーたをみせてもらったんだ」)
ちょっとそのデータを見せてもらったんだ」
(そういうと、できすぎはかばんのなかからa4のようしをなんまいかとりだした。)
そう言うと、出木杉は鞄の中からA4の用紙を何枚か取り出した。
(できすぎ「これが、こぴーろぼっとがでたじかんたいの)
出木杉「これが、コピーロボットが出た時間帯の
(りょうちいきのそくていでーたなんだけど、)
両地域の測定データなんだけど、
(こぴーろぼっとがでたじかんにどちらのそうちもびじゃくなまいくろはをそくていしている。)
コピーロボットが出た時間にどちらの装置も微弱なマイクロ波を測定している。
(もっとげんみつにいえばきょくちょうたんぱたいなんだけど・・・・・・)
もっと厳密に言えば極超短波帯なんだけど……
(つまりじゅんまいくろはだ。おまけにこのしゅうはすうはげんだいではかんそくれいがない」)
つまり準マイクロ波だ。おまけにこの周波数は現代では観測例がない」
(のびた「つまり、こぴーろぼっとがそのはっしんもとだと?」)
のび太「つまり、コピーロボットがその発信元だと?」
(できすぎ「かのうせいはたかい。おなじものがかんそくされたら)
出木杉「可能性は高い。同じものが観測されたら
(すぐにかんそくちいきをれんらくしてもらえるようあびこだいにはたのんであるから、)
すぐに観測地域を連絡してもらえるよう安孫子大には頼んであるから、
(うまくすればこぴーろぼっとのいちをはあくできるかもしれない」)
うまくすればコピーロボットの位置を把握できるかもしれない」
(のびた「すごいな」)
のび太「すごいな」
(できすぎ「おどろくのはまだはやいよ。これは、くろふくのおとこたちがごうだくんのいえで)
出木杉「驚くのはまだ早いよ。これは、黒服の男たちが剛田くんの家で
(どこでもどあをつかったじかんたいのそくていでーた。)
どこでもドアを使った時間帯の測定データ。
(ごうだくんのいえからはだいぶはなれたばしょにせっちされていたにもかかわらず、)
剛田くんの家からはだいぶ離れた場所に設置されていたにも関わらず、
(つよいでんじはをそくていしている。どこでもどあのえいきょうだろうね。)
強い電磁波を測定している。どこでもドアの影響だろうね。
(そのちょくご、ひがしくるめしのいちぶちいきでただいなでんぱしょうがいがはっせいしている。)
その直後、東久留米市の一部地域で多大な電波障害が発生している。
(おそらく、そのきんぺんがどこでもどあのでぐちになったんだとおもう」)
おそらく、その近辺がどこでもドアの出口になったんだと思う」
(しずか「じゃあ、たけしさんたちをおそったひとたちはひがしくるめにいるの?」)
しずか「じゃあ、武さんたちを襲った人たちは東久留米にいるの?」
(できすぎ「だろうね。どこでもいいならここたなしのとなりのしなんて)
出木杉「だろうね。どこでもいいならここ田無の隣の市なんて
(ちゅうとはんぱなばしょにはにげないとおもう。たぶんやつらのきょてんがそこにある」)
中途半端な場所には逃げないと思う。たぶん奴らの拠点がそこにある」
(のびた「じくうをまげるどこでもどあだからね・・・・・・)
のび太「時空を曲げるどこでもドアだからね……
(つよいえいきょうがかんそくされてもおかしくない」)
強い影響が観測されてもおかしくない」
(できすぎ「これであるていどむこうのうごきがはあくできる」)
出木杉「これである程度向こうの動きが把握できる」
(のびた「じつはぼくもちょっとたいさくをかんがえてきたんだ」)
のび太「実は僕もちょっと対策を考えてきたんだ」
(のびたはかみぶくろからぶこつなきかいをいくつかとりだす。)
のび太は紙袋から無骨な機械をいくつか取り出す。
(のびた「まずは、じゅしんき。とくていのしゅうはすうをかんちできるんだ。)
のび太「まずは、受信機。特定の周波数を感知できるんだ。
(いそいでつくったからせいどはあまりよくないけど、)
急いで作ったから精度はあまり良くないけど、
(あいてがこぴーろぼっとかどうかはくらいはたしかめられる」)
相手がコピーロボットかどうかはくらいは確かめられる」
(できすぎ「やっぱりのびたくんもでんじはのかのうせいはきづいてたか」)
出木杉「やっぱりのび太くんも電磁波の可能性は気づいてたか」
(のびた「いや、できすぎくんほどせいかくにはつかんでなかったよ。)
のび太「いや、出木杉くんほど正確には掴んでなかったよ。
(それとこっちはすたんがん。けんきゅうしつにあったこんでんさをかいぞうしてつくったんだ。)
それとこっちはスタンガン。研究室にあったコンデンサを改造して作ったんだ。
(これもきゅうごしらえだからつかいすてだけど、かなりのいりょくがあるよ。)
これも急ごしらえだから使い捨てだけど、かなりの威力があるよ。
(こぴーろぼっとにきくかどうかはわからないけど、)
コピーロボットに効くかどうかはわからないけど、
(ろぼっとであるいじょうはつよいでんりゅうにはよわいとおもう」)
ロボットである以上は強い電流には弱いと思う」
(できすぎ「なるほど・・・・・・はなのぼたんをおすよりはやりやすそうだ」)
出木杉「なるほど……鼻のボタンを押すよりはやりやすそうだ」
(のびた「それと、ちょっとおもしろいきのうもついててね・・・・・・」)
のび太「それと、ちょっと面白い機能もついててね……」
(そういってのびたはにやりとわらった。)
そう言ってのび太はニヤリと笑った。