ラッドウィンプス「空窓」

(あれからおまえはどうしているか)

あれからお前は　どうしているか

(みなれぬけしきはもうなれたか)

見慣れぬ景色は　もう慣れたか

(おれはおれでさあれほどききなれなかった)

俺は俺でさ　あれほど聞き馴れなかった

(はずのことばがもういたについたよ)

はずの言葉が　もう板についたよ

(あのときのぼくらはなにもわからずおやじがいうままいえをでたんだ)

あの時の僕らは何も分からず　親父が言うまま　家を出たんだ

(２かか３かですぐかえれるものとばかりおもってたあのひから７ねん)

２日か３日ですぐ帰れるものと　ばかり思ってた　あの日から７年

(けんかしたままわかれたともやいえをでたきりかえらぬあにや)

ケンカしたまま別れた友や　家を出たきり帰らぬ兄や

(いえないままのありがとうごめんがちゅうぶらりんのままきょうまできたよ)

言えないままの　ありがとう、ごめんが宙ぶらりんのまま今日まで来たよ

(ときがぼくらをおおきくするけどときはぼくらをあのばしょからとおざける)

時が僕らを大きくするけど　時は僕らをあの場所から遠ざける

(ぼくらのふるさとはいまでもさぼくらをまっててくれてるだろうか)

僕らの故郷は今でもさ　僕らを待っててくれてるだろうか

(あたらしいともとあたらしいまちであたらしいただいまをいまはいってるよ)

新しい友と新しい街で　新しいただいまを今は言ってるよ

(さびしさうれしさとほんのすこしのうしろめたさといっしょにいきてるよ)

寂しさ、嬉しさと　ほんの少しの　後ろめたさと　一緒に生きてるよ

(かえりたいかときかれてもすぐこたえられないぼくがいるよ)

帰りたいかと聞かれても　すぐ答えられない　僕がいるよ

(かえりたいのはあのばしょよりかあのひととあのときにかえりたいだけ)

帰りたいのは　あの場所よりか　あの人とあの時に　帰りたいだけ

(さよならをちゃんといえるわかれはしあわせなのかもなんておもったよ)

さよならをちゃんと　言える別れは　幸せなのかも　なんて思ったよ

(ぼくはどうやらつよくなったつよさがなにかはよくしらないけど)

僕はどうやら　強くなった　強さが何かは　よく知らないけど

(あのときどうやらなみだはながしきった)

あの時　どうやら　涙は流し切った

(ときがぼくらをおおきくするけどときはぼくらをあのばしょからとおざける)

時が僕らを　大きくするけど　時は僕らを　あの場所から遠ざける

(ぼくはどうやらつよくなったよわさがなにかはしらないけど)

僕はどうやら　強くなった　弱さが何かは　知らないけど

(こころのふたしかたをしっただけかもでもそうでもしないとやってこれなかった)

心の蓋仕方を知っただけかも　でもそうでもしないと　やってこれなかった

(だけどきょうだけはこのふたをあけてあなたにあいにいく)

だけど今日だけはこの蓋を　開けてあなたに　会いに行く