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問題文
(8がつのおわり、ぷらんたーでそだてていたあいをかりとった)
8月の終わり、プランターで育てていた藍を刈り取った
(はをむしり、みきさーでくだき、せんたくねっとにいれておもいきりしぼる)
葉をむしり、ミキサーで砕き、洗濯ネットに入れて思い切り絞る
(あらいおけにためたしんりょくのえきにしろいしゃつをしずめること15ふん)
洗い桶にためた新緑の液に白いシャツを沈める事15分
(しずかにあげてくうきにさらすと)
静かにあげて空気にさらすと
(さんかのさようでみるみるじゃぱんぶるーにかわっていく)
酸化の作用でみるみるジャパンブルーに変わっていく
(しぜんのくさきでそめられるのはもめん、きぬ、ようもうなど、やはりしぜんゆらいのものだという)
自然の草木で染められるのは木綿、絹、羊毛など、やはり自然由来のものだとい
(かがくせんいではうまくいかない)
化学繊維ではうまくいかない
(そめあがったしゃつをよくみると、もめんのきじはあいいろなのに)
染め上がったシャツをよく見ると、木綿の生地は藍色なのに
(そでなどをぬいつけているかせんのいとだけがぽつぽつとしろくのこっていた)
袖などを縫い付けている化繊の糸だけがポツポツと白く残っていた
(ふしぎなような、なるほどとなっとくできるような)
不思議なような、なるほどと納得できるような
(ちょっとしたおどろきがある。)
ちょっとした驚きがある。
(ころなかにみまわれた、いつもとちがったなつもすぎていく)
コロナ禍に見舞われた、いつもと違った夏も過ぎていく
(ふるさとへのきせいはひかえ、りょこうにもいかず。)
ふるさとへの帰省は控え、旅行にもいかず。
(そのぶんみのまわりをみつめなおし、)
そのぶん身の回りを見つめなおし、
(あらたにしゅみにのめりこんだひともおおいようだ。)
新たに趣味にのめりこんだ人も多いようだ。
(りょうりのうでをあげたというどうりょうはかくしあじのうんちくをかたり)
料理の腕を上げたという同僚は隠し味のうんちくを語り
(かていさいえんをはじめたちじんはにわでしゅうかくしたばかりのきゅうりや)
家庭菜園を始めた知人は庭で収穫したばかりのキュウリや
(みょうがをわけてくれた。)
ミョウガを分けてくれた。
(「やさいはひとのあしおとでそだつんだ。)
「野菜は人の足音で育つんだ。
(どれだけあしをはこんでせわをしたかがきめてだね」。)
どれだけ足を運んで世話をしたかが決め手だね」。
(したりがおのじまんばなしをきくのもわるくはない)
したり顔の自慢話を聞くのも悪くはない
(すごもりがおもわぬはっけんやよろこびにつながったのなら、よしとすべきか)
巣ごもりが思わぬ発見や喜びにつながったのなら、よしとすべきか
(そめたしゃつをぱんぱんとひろげかぜにあててほすさぎょうはここちいい)
染めたシャツをパンパンと広げ風に当てて干す作業は心地いい
(したりがおをひとつ。)
したり顔を一つ。
(あいはそめたひの、そらのいろにそまるんですよ。)
藍は染めた日の、空の色に染まるんですよ。