今夜このまま

(にがいようであまいようなこのあわに)

苦いようで甘いようなこの泡に

(くぐらせるおもいがはじける)

くぐらせる思いが弾ける

(からだはいうことをきかない)

体はいうことをきかない

(いかないでってはしっていければいいのに)

いかないでって走っていければいいのに

(ひろいようでせまいようなこのばしょは)

広いようで狭いようなこの場所は

(いいたいことものどにつまる)

言いたいことも喉に詰まる

(からだがかえりたいとなげく)

体が帰りたいと嘆く

(いかないでって)

いかないでって

(さけんでくれるひとがいればなぁ)

叫んでくれる人がいればなぁ

(ぬけだせないぬけきれない)

抜け出せない抜けきれない

(よくあるはなしじゃおわれない)

よくある話じゃ終われない

(かんたんにさめるきもないから)

簡単に冷める気もないから

(とりあえずあれください)

とりあえずアレ下さい

(きえないおもいは)

消えない思いは

(かるくほてらせてとばして)

軽く火照らせて飛ばして

(ゆびさきからはじまるなにかにきたいして)

指先から始まる何かに期待して

(およいでくおぼれてく)

泳いでく溺れてく

(こんやはこのままあわのなかでねむれたらなぁ)

今夜はこのまま泡の中でねむれたらなぁ

(だんだんいきもできなくなって)

だんだん息もできなくなって

(こころのかべもあなだらけで)

心の壁も穴だらけで

(せいぎょふのうけっこうふこう)

制御不能結構不幸

(じぼうじきです)

自暴自棄です

(そんなにおおくはいらないから)

そんなに多くは入らないから

(しあわせのよこぼうひとつくらいで)

幸せの横棒ひとつくらいで

(みたされたいみたしてみたい)

満たされたい満たしてみたい

(みだされたいあいたい)

乱されたい会いたい

(いつかのだれかに)

いつかの誰かに

(やるせないやりきれない)

やるせないやりきれない

(よくあるはなしじゃおわれない)

よくある話じゃ終われない

(かんたんにやめるきもないから)

簡単にやめる気もないから

(とりあえずあれください)

とりあえずアレ下さい

(いえないおもいは)

言えない想いは

(かるくのみこんででかくしちゃって)

軽く飲み込んでで隠しちゃって

(はなのさきにとりついたほんねにゆだんして)

鼻の先に取りついた本音に油断して

(だかれてくだまされてく)

抱かれてく騙されてく

(よかぜにふかれながらゆれながら)

今夜の夜風に吹かれながら揺れながら

(ねぇもうかえろうかえろう)

ねぇもう帰ろう帰ろう

(かげももうねぇうすくなって)

影ももうねぇ薄くなって

(けっきょくあじのないあじけのないよるがねむる)

結局味のない味気のない夜が眠る

(いえないおもいがかそくするばかりなんだ)

言えない想いが加速するばかりなんだ

(とめられない)

止められない

(はなたれてくよるになる)

放たれてく夜になる

(わたしはこのまま)

私はこのまま

(きえないおもいは)

消えない想いは

(かるくほてらせてとばして)

軽く火照らせて飛ばして

(ゆびさきからはじまるなにかにきたいして)

指先から始まる何かに期待して

(およいでくおぼれてく)

泳いでく溺れてく

(こんやはこのままあわのなかでねむれたらなぁ)

今夜はこのまま泡の中で眠れたらなぁ

(だれかのむねのなかであまいゆめをみながら)

誰かの胸の中で甘い夢を見ながら

(ねむれたらなぁ)

眠れたらなぁ