本音　/　sumika

(ああやめちまおうかな)

「ああ　　辞めちまおうかな」

(ひとりこぶしをにぎってつめがささった)

一人こぶしを握って爪が刺さった

(ああやめたくないよな)

「ああ　　辞めたくないよな」

(ほんねはいつもきみとかたをくんだあと)

本音はいつも君と肩を組んだ後

(だれよりもないてきたきみだと)

誰よりも泣いてきた君だと

(ちかくにいたぼくにはわかる)

近くにいた僕には分かる

(きっとこのさきもうであえない)

きっとこの先　　もう出会えない

(なかまだときせきだとわかるから)

仲間だと　　奇跡だと　　分かるから

(はしれはしれはしれなみだよりはやく)

走れ走れ走れ　　涙より早く

(はしれはしれきみとこうかいよりもさきへ)

走れ走れ　　君と後悔よりも先へ

(ありふれたことばでも)

ありふれた言葉でも

(だいじょうぶだいじょうぶ)

「大丈夫　　大丈夫」

(ともにいこう)

共に行こう

(いどめいどめいたみなやみしるきみと)

挑め挑め　　痛み悩み知る君と

(さめないさめないゆめのつづきがまだみたい)

醒めない醒めない　　夢の続きがまだ見たい

(ありふれたことばだけど)

ありふれた言葉だけど

(ありがとうありがとう)

「ありがとう　　ありがとう」

(ほんねだから)

本音だから

(なあすきかっていいよな)

「なあ　　好き勝手いいよな」

(こころないことをくらってかげおとすひも)

心ない事を食らって　　影落とす日も

(すきだけじゃないよな)

「好きだけじゃないよな」

(ほんねはきみがしっていてくれたらいいさ)

本音は君が知って　　居てくれたらいいさ

(がらにもなくあついめーるや)

柄にもなく熱いメールや

(ひばながちるけんかもしたね)

火花が散る喧嘩もしたね

(なれあいじゃない)

馴れ合いじゃない

(めんどうでいい)

面倒でいい

(そしてぼくきみじゃなく)

そして僕・君じゃなく

(ぼくらになる)

”僕ら”になる

(めぐりめぐるであいとわかれのなかで)

巡り巡る　　出会いと別れの中で

(つなぐつむぐたにんどうしだったぼくら)

繋ぐ紡ぐ　　他人同士だった　　僕ら

(べたべたはにがてだけど)

ベタベタは苦手だけど

(ときにはたまにはすなおになろう)

時には　　たまには　　素直になろう

(あすはどうなって)

明日はどうなって

(あさってはどうなって)

明後日はどうなって

(みらいはどうなってゆくんだろう)

未来はどうなってゆくんだろう

(あしたがあめでもあさってがあらしでも)

明日が雨でも　　明後日が嵐でも

(さがせつなげぼくらは)

探せ繋げ　　僕らは

(いきていればつらいことのほうがおおいよ)

生きていれば　　辛い事の方が多いよ

(たのしいのはいっしゅんだけどそれでもいいよ)

楽しいのは一瞬だけど　　それでもいいよ

(わすれずにおぼえていよう)

忘れずに憶えていよう

(ぼくらのいっしゅんをさけんでゆこう)

僕らの一瞬を　　叫んで行こう

(はしれはしれはしれなみだよりはやく)

走れ走れ走れ　　涙より早く

(はしれはしれきみとゆめみたそのさきへ)

走れ走れ　　君と夢見たその未来（さき）へ

(てれるようなことばだけど)

照れるような言葉だけど

(であえてよかった)

「出会えて　　よかった」

(ことばにして)

言葉にして

(ありがとうありがとう)

「ありがとう　　ありがとう」

(つたえたいよ)

伝えたいよ

(ほんねだから)

本音だから