最終宣告　/　まふまふ

(いぜんただぼうぜん)

依然　ただ呆然

(あしたがきみのさいごのゆうしょくです)

「明日が君の最後の夕食です。」

(せかいをつづったすうしきですらかいどくふのうがいのちというそうだ)

世界を綴った数式ですら　解読不能が命と言うそうだ

(そざつにきのうをついやしたそのみきょうにいのるのはこっけい)

粗雑に昨日を費やしたその身　今日に祈るのは滑稽

(だみんですてたびょうしんにすらかじりついてすがるだろう)

惰眠で捨てた秒針にすら　嚙りついて縋るだろう

(どうだいどうだい)

どうだい？　どうだい？

(しにたがりばっかりだ)

死にたがりばっかりだ

(すくわれぬさんじょうにきばをむくようなびょうじょうになりました)

救われぬ惨状に牙を剥くような　病状になりました

(さいしゅうせんこくだおどれやしょーたいむ)

最終宣告だ　踊れやショータイム

(うまれおちたゆえにわんさいどげーむ)

生まれ落ちた故にワンサイドゲーム

(さんざんだってなげすてるいのちならぼくにおくれ)

散々だって投げ捨てる命なら　ボクにおくれ

(えんめいしようとゆびおりでぐっばい)

延命しようと指折りでグッバイ

(それならばここらでたーみなるけあ)

それならばここらでターミナルケア

(のーわんえすけーぷです)

ノーワンエスケープデス

(さいごにいいのこしたことばをいえ)

最期に言い残した言葉を言え

(たえまないじさつしがんとゆめのひとつもないようなこうがい)

絶え間ない自殺志願と　夢の一つもないような郊外

(こんなんきわまりないごしんたい)

困難極まりないご神体

(やられっぱなしのままぱっぱらぱなしのじんせい)

やられっぱなしのまま　ぱっぱらぱなしの人生

(そんなのちっともおいしくねえよ)

そんなのちっとも美味しくねえよ

(きみはそれでおわりでいいのか)

君はそれで終わりでいいのか？

(どうだいどうだいこころにもないことば)

どうだい？　どうだい？　心にもない言葉

(くだらないしょうがいもういいや)

くだらない生涯　もういいや

(どうしたってわずらったかりとられるうんめい)

どうしたって患った　刈り取られる運命

(ふびょうどうなかんかくがさもきんとうにあった)

不平等な間隔がさも均等にあった

(きょうだってざっとうがわれさきにとかくえきのでんしゃにとびこんでいく)

今日だって雑踏が　我先にと各駅の電車に　飛び込んでいく

(まえぶれもなくきえたあいつより)

前触れもなく消えたアイツより

(いくぶんでもましなみらいだよなあ)

幾分でもマシな未来だよなあ？

(まあかじかんだせかいさそれならばぶざまにいきてみせろよ)

まあ　悴んだ世界さ　それならば無様に生きてみせろよ

(さいしゅうせんこくだおどれおどれ)

最終宣告だ　踊れ　踊れ

(うまれおちたゆえにわんさいどげーむ)

生まれ落ちた故にワンサイドゲーム

(さんざんだってなげすてるいのちならぼくにおくれ)

散々だって投げ捨てる命なら　ボクにおくれ

(えんめいしようとゆびおりでぐっばい)

延命しようと指折りでグッバイ

(それならばここらでたーみなるけあ)

それならばここらでターミナルケア

(のーわんえすけーぷです)

ノーワンエスケープデス

(さいごにいいのこしたことばをいえ)

最期に言い残した言葉を言え

(にんげんだってゆくさきはしゅうてんすきかってやるだけがかいとう)

人間だって行く先は終点　好き勝手やるだけが解答

(せいぜいりーぱーにおわれつづけてでもことばをいえ)

せいぜいリーパーに追われ続けてでも　言葉を言え

(さいしゅうせんこくだきみはいいのこした)

最終宣告だ　君は言い残した

(いきるといえ)

生きると言え