新型コロナウイルス感染症の診療の手引 第4版-1

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令和2年12月4日厚生労働省が各都道府県に発出した文書
飛沫 → ひまつ
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問題文

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(はじめに 2020ねん11がつげんざい、covid-19は)

はじめに 2020年11月現在、COVID-19は

(ぱんでみっくのさいちゅうにありにほんこくないでもかんじゃすうのぞうかがみとめられます。)

パンデミックの最中にあり日本国内でも患者数の増加が認められます。

(きゅうせいこきゅうきかんせんしょうがりゅうこうしやすいふゆをむかえ、)

急性呼吸器感染症が流行しやすい冬を迎え、

(こんごほんかくてきなりゅうこうにそなえるひつようがあります。)

今後本格的な流行に備える必要があります。

(にほんさんかふじんかがっかいのごきょうりょくをえるなどして、)

日本産科婦人科学会のご協力を得るなどして、

(りんしょうぞうやいんないかんせんたいさくのこうしんをはかったほか、)

臨床像や院内感染対策の更新を図ったほか、

(けんさほう、やくぶつりょうほうなどにかんするあたらしいちけんやぎょうせいたいおうにかんするじょうほうを)

検査法、薬物療法などに関する新しい知見や行政対応に関する情報を

(はんえいさせ、だい4はんをさくせいしました。これまでとどうように)

反映させ、第4版を作成しました。これまでと同様に

(いりょうげんばでさんこうにされ、しんりょうけあのいちじょとなることをきたいします。)

医療現場で参考にされ、診療ケアの一助となることを期待します。

(1 びょうげんたいえきがく 1びょうげんたい)

1 病原体・疫学 1 病原体

(これまでにひとゆらいころなういるすは4しゅがどうていされており、)

これまでにヒト由来コロナウイルスは4種が同定されており、

(かんぼうのげんいんの10~15%をしめるびょうげんたいとしてしられていた。)

感冒の原因の10~15%を占める病原体として知られていた。

(また、いぬやねこ、ぶたなどどうぶつにかんせんするころなういるすもそんざいする。)

また、犬や猫、豚など動物に感染するコロナウイルスも存在する。

(2002ねんちゅうごくかんとんしょうにたんをはっしたじゅうしょうきゅうせいこきゅうきしょうこうぐん)

2002年中国広東省に端を発した重症急性呼吸器症候群

(sarsは、こうもりのころなういるすがはくびしんをかいしてひとにかんせんし、)

SARSは、コウモリのコロナウイルスがハクビシンを介してヒトに感染し、

(ひと-ひとかんせんをおこすことで8000にんをこえるかんせんしゃをだした。)

ヒト-ヒト感染を起こすことで8000人を超える感染者を出した。

(また、2012ねんにはあらびあはんとうでちゅうとうこきゅうきしょうこうぐん(mers)がほうこくされ)

また、2012年にはアラビア半島で中東呼吸器症候群(MERS)が報告され

(ひとこぶらくだからひとにかんせんすることがはんめいしている。そして、2019ねん)

ヒトコブラクダからヒトに感染することが判明している。そして、2019年

(12がつからちゅうごくこほくしょうぶかんしではっせいしたげんいんふめいのはいえんは、)

12月から中国・湖北省武漢市で発生した原因不明の肺炎は、

(しんがたころなういるす(sars-cov-2)がげんいんであることがはんめいした。)

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が原因であることが判明した。

など

(sars-cov-2は、sarsやmersのびょうげんたいとおなじべーたころなういるす)

SARS-CoV-2は、SARSやMERSの病原体と同じβコロナウイルス

(とはんめいしたが、やどぬしどうぶつはまだわかっていない。げんざいはひと-ひとかんせんによって)

と判明したが、宿主動物はまだ分かっていない。現在はヒト-ヒト感染によって

(りゅうこうがせかいてきにひろがっているじょうきょうである。sars-cov-2によるかんせんしょうを)

流行が世界的に広がっている状況である。SARS-CoV-2による感染症を

(covid-19(かんせんしょうほうではしんがたころなういるすかんせんしょう)とよぶ。)

COVID-19(感染症法では新型コロナウイルス感染症)と呼ぶ。

(2 でんぱようしき)

2 伝播様式

(「かんせんけいろ」 ひまつかんせんがしゅたいとかんがえられ、)

「感染経路」 飛沫感染が主体と考えられ、

(かんきのわるいかんきょうでは、せきやくしゃみがなくてもかんせんするとかんがえられる。)

換気の悪い環境では、咳やくしゃみがなくても感染すると考えられる。

(また、ういるすをふくむひまつなどによっておせんされたかんきょうひょうめんからのせっしょくかんせんも)

また、ウイルスを含む飛沫などによって汚染された環境表面からの接触感染も

(あるとかんがえられる。ゆうしょうしゃがかんせんでんぱのしゅたいであるが、はっしょうまえのせんぷくきにある)

あると考えられる。有症者が感染伝播の主体であるが、発症前の潜伏期にある

(かんせんしゃをふくむむしょうじょうびょうげんたいほゆうしゃからのかんせんりすくもある。)

感染者を含む無症状病原体保有者からの感染リスクもある。

(「えあろぞるかんせん」 えあろぞるかんせんはげんみつなていぎがないじょうきょうにある。)

「エアロゾル感染」 エアロゾル感染は厳密な定義がない状況にある。

(sars-cov-2はみっぺいされたくうかんにおいてたんきょりでのえあろぞるかんせんを)

SARS-CoV-2は密閉された空間において短距離でのエアロゾル感染を

(しさするほうこくがあるが、りゅうこうへのえいきょうはあきらかではない。)

示唆する報告があるが、流行への影響は明らかではない。

(かんじゃびょうしつなどのくうかんからばいようかのうなういるすがけんしゅつされたほうこくがあるいっぽう、)

患者病室などの空間から培養可能なウイルスが検出された報告がある一方、

(くうきよぼうさくなしにしんりょうをおこなったいりょうじゅうじしゃへのにじかんせんがなかったとする)

空気予防策なしに診療を行った医療従事者への二次感染がなかったとする

(ほうこくもある。また、さいせいさんすうが2.5ていどと、)

報告もある。また、再生産数が2.5程度と、

(はしかなどほかのえあろぞるかんせんするしっかんとひかくしてひくいことなどから、)

麻疹など他のエアロゾル感染する疾患と比較して低いことなどから、

(げんざいのりゅうこうにおけるおもなかんせんけいろであるとはひょうかされていない。いりょうきかんでは、)

現在の流行における主な感染経路であるとは評価されていない。医療機関では、

(えあろぞるをはっせいするしょちがおこなわれるばあいには、くうきよぼうさくがすいしょうされる。)

エアロゾルを発生する処置が行われる場合には、空気予防策が推奨される。

(「せんぷくきかんせんかのうきかん」)

「潜伏期・感染可能期間」

(せんぷくきは1~14にちかんであり、ばくろから5にちていどではっしょうするばあいがおおい)

潜伏期は1~14日間であり、曝露から5日程度で発症する場合が多い

(はっしょうまえからかんせんせいがあり、はっしょうからまもないじきのかんせんせいがたかいことが)

発症前から感染性があり、発症から間もない時期の感染性が高いことが

(しちゅうかんせんのげんいんとなっており、sarsやmersとことなるとくちょうである。)

市中感染の原因となっており、SARSやMERSと異なる特徴である。

(sars-cov-2はじょうきどうとかきどうでぞうしょくしているとかんがえられ、)

SARS-CoV-2は上気道と下気道で増殖していると考えられ、

(じゅうしょうれいではういるすりょうがおおく、はいせつきかんもながいけいこうにある。)

重症例ではウイルス量が多く、排泄期間も長い傾向にある。

(はっしょうから3~4しゅうかん、びょうげんたいいでんしがけんしゅつされることはまれでない。)

発症から3~4週間、病原体遺伝子が検出されることはまれでない。

(ただし、びょうげんたいいでんしがけんしゅつされることとかんせんせいがあることはどうぎではない。)

ただし、病原体遺伝子が検出されることと感染性があることは同義ではない。

(かんせんかのうきかんははっしょう2にちまえからはっしょうご7~10にちかんていど)

感染可能期間は発症2日前から発症後7~10日間程度

((せっきょくてきえきがくちょうさではかくりされるまで)とかんがえられている。なお、けつえき、にょう、)

(積極的疫学調査では隔離されるまで)と考えられている。なお、血液、尿、

(べんからかんせんせいのあるsars-cov-2がけんしゅつされることはまれである。)

便から感染性のあるSARS-CoV-2が検出されることはまれである。

(「きせつせい」 ころなういるすかんせんしょうはいっぱんにおんたいではとうきにりゅうこうするが、)

「季節性」 コロナウイルス感染症は一般に温帯では冬季に流行するが、

(covid-19にもあてはまるかふめいである。)

COVID-19にも当てはまるか不明である。

(3 こくないはっせいじょうきょう こくないでは2020ねん12がつ23にちげんざい、)

3 国内発生状況 国内では2020年12月23日現在、

(こくないでのしんがたころなういるすかんせんしょうのかんせんしゃは203113れい、)

国内での新型コロナウイルス感染症の感染者は203,113例、

(しぼうしゃは2994めいとほうこくされている。また、にゅういんちりょうなどをようするものは)

死亡者は2994名と報告されている。また、入院治療等を要する者は

(27017めい、たいいんまたはりょうようかいじょとなったものは172115めいと)

27017名、退院または療養解除となった者は172,115名と

(ほうこくされている。2がつ18にち~12がつ2にちまでのこくない)

報告されている。2月18日~12月2日までの国内

((こくりつかんせんしょうけんきゅうじょ、けんえきじょ、ちほうえいせいけんきゅうじょほけんじょなど)における)

(国立感染症研究所、検疫所、地方衛生研究所・保健所など)における

(pcrけんさのじっしけんすうは、4473256けんであった。icuのにゅうしつりつや)

PCR検査の実施件数は、4,473,256件であった。ICUの入室率や

(じんこうこきゅうきのどうにゅうりつをみると、60だいいじょうできゅうげきにふえている。50だいまでは)

人工呼吸器の導入率をみると、60代以上で急激に増えている。50代迄は

(じゅうしょうかはすくなく、60だいからねんれいがたかくなるにしたがってちしりつもたかくなる。)

重症化は少なく、60代から年齢が高くなるに従って致死率も高くなる。

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