ルルージュ

(なにもうかばないからひとりきり)

何も浮かばないから一人きり

(なんとなくそとへあるいている)

なんとなく外へ歩いている

(せいかいをまたさがしてきょうも)

正解をまた探して今日も

(つゆのようにゆられていた)

露の様に揺られていた

(なんでどこへいわれたってさ)

なんで？どこへ？言われたってさ

(なにもわからないのにな)

何もわからないのにな

(すこしつらくなってすわりこんだ)

少し辛くなって座り込んだ

(よるのめらんこりー)

夜のメランコリー

(ながれるままにさめないゆめを)

流れるままに醒めない夢を

(じっとみつめてたくうはくのなかで)

じっと見つめてた空白の中で

(ああとおくとおくきこえている)

嗚呼遠く遠く聴こえている

(かすかなしんしょうあのそらに)

微かな心象あの空に

(つまらないきょうのかたすみで)

つまらない今日の片隅で

(そっとめぶいたあさがおと)

そっと芽吹いたアサガオと

(ずっとずっとさがしている)

ずっとずっと探している

(あしたのかたちがなくて)

明日の形がなくて

(いつからかふったよるのねつ)

いつからか降った夜の熱

(よこをとおりすぎるだけ)

横を通り過ぎるだけ

(べるのおとにまためがさめて)

ベルの音にまた目が覚めて

(ざっとうだけがみみにはいる)

雑踏だけが耳に入る

(たいおんすらもわからなくて)

体温すらも分からなくて

(ふわりただよっている)

ふわり漂っている

(ああそれなのに)

嗚呼それなのに

(かんがえてしまう)

考えてしまう

(いつになったらさ)

いつになったらさ

(じょうずにあるけるのかな)

上手に歩けるのかな

(いっそいっそいきをとめて)

いっそいっそ息を止めて

(とうかしてしまいたいよ)

透過してしまいたいよ

(ふとくいなきょうにういている)

不得意な今日に浮いている

(だれかどうかいってよ)

誰かどうか言ってよ

(だってだってさびしくて)

だってだって寂しくて

(りゆうはないのさびしいの)

理由はないの寂しいの

(すきまかぜだけがすぎてゆく)

隙間風だけが過ぎてゆく

(そんなゆめをみていた)

そんな夢を見ていた

(ぜんぶぜんぶわすれてさ)

全部全部忘れてさ

(どうかだきしめてくれよ)

どうか抱きしめてくれよ

(あさいまどろみのなかでさえ)

浅い微睡みの中でさえ

(たしかにおぼえている)

確かに覚えている

(ずっとずっとさがしてた)

ずっとずっと探してた

(あしたのいろをつつんで)

明日の色を包んで

(いつからかふったよるのねつ)

いつからか降った夜の熱

(きょうはそばにいてくれ)

今日は側に居てくれ