モノクロボイス

(「「しょくんわれわれはこのうたをこのうたごえをもってしてせかいをへんかくする」」)

「『諸君我々はこの歌をこの歌声をもってして世界を変革する』」

(「「めつせよ！すべてを！」」)

「『滅セヨ！　スベテヲ！』」

(よくぼうはまわるよ)

欲望は廻るよ

(わたしたちのうたにのせて)

ワタシたちの歌にのせて

(どうこくはかけるよ)

慟哭は駆けるよ

(わたしたちのうたをかりて)

ワタシたちの歌を借りて

(「「いまこそ！」」)

「『今こそ！』」

(かくさんかくだいかんせんしんしょく)

拡散・拡大・感染・侵食

(さよならわずかなぜんいとりんり)

さよならわずかな善意と倫理

(ぼうとくぼうきゃくちょうはつせんどう)

冒涜・忘却・挑発・扇動

(ようこそぼけてただれたせかい)

ようこそ呆けて爛れた世界

(「さあ」)

「さあ」

(「さあ」)

『さあ』

(「「すくいのうたを」」)

「『救いの歌を――』」

(＜さいだいしゅつりょく＞ではなつ)

＜最大出力＞で放つ

(はかいのしらべは)

破壊の調は

(どうりをくつがえしすくいもたらす)

道理を覆し　救い齎す

(「「かねのおとはなったか！？」」)

「『鐘の音は鳴ったか！？』」

(「「せいぎはおまえをすくったか！？」」)

「『正義はお前を救ったか！？』」

(きれいことはいらないおまえにひつようなのは)

綺麗事はいらない　お前に必要なのは

(われわれのことばだけだ)

我々の言葉だけだ

(「ｈａｔｅ」)

「HATE」

(「ｐａｉｎ」)

『PAIN』

(「ｒｕｉｎ」)

「RUIN」

(「ｄｅｓｔｒｏｙ」)

『DESTROY』

(「ｃｏｌｌａｐｓｅ」)

「COLLAPSE」

(「ｓａｃｒｉｆｉｃｅ」)

『SACRIFICE』

(「ｄｅｓｉｒｅ」)

「DESIRE」

(「ｍａｄｎｅｓｓ」)

『MADNESS』

(「よくぼうをたべてたたえて！」)

「欲望を　焚べて讃えて！」

(「かんじょうをささげちかって！」)

『感情を捧げ　誓って！』

(「よこしまをきょうぎとなして！」)

「邪を教義と為して！」

(「ふめんのしれんをうちくだいて！」)

『譜面の試練を打ち砕いて！』

(そのうたがなるときせかいはちつじょをうしなう)

その歌が鳴るとき　世界は秩序を失う

(うちすてられたこえひろい「ここにいる」とかわりに)

打ち棄てられた声拾い　「ここにいる」と代わりに

(さけんでやるよわたしたちはそういうこえをあつめる)

叫んでやるよ　私たちはそういう声を集める

(「ものくろぼいす」)

「モノクロボイス」