かくれんぼ／優里

(ちらかったこのせまいへやは)

散らかったこの狭い部屋は

(こどくとふたりいきがつまる)

孤独と二人息が詰まる

(もんくをいいながらかたづけてくれた)

文句を言いながら片づけてくれた

(きみはでかけたまま)

君は出かけたまま

(きみにもらったたんぶらー)

君に貰ったタンブラー

(じゆうのめがみのいらすとも)

自由の女神のイラストも

(へやのすみでさびしそうなかおをしてる)

部屋の隅で寂しそうな顔をしてる

(きみはまたねっていったよね)

君はまたねって言ったよね

(うそはやめてとくちうるさくいってたでしょ)

嘘はやめてと口うるさく言ってたでしょ

(そんなきみがうそをつくの？)

そんな君が嘘をつくの？

(ぼくをひとりおいていくなんてまちがってるよ)

僕を一人置いていくなんて間違ってるよ

(かくれんぼなんかしてないで)

かくれんぼなんかしてないで

(もういいよってはやくいって)

もういいよって早く言って

(もういいかいそのことばがちゅうにまう)

もういいかいその言葉が宙に舞う

(かくれんぼなんかしてないで)

かくれんぼなんかしてないで

(まだだよってじらさないで)

まだだよって焦らさないで

(もういいかいもういいかい)

もういいかい　もういいかい

(ぐっばい)

グッバイ

(きみのゆめなんどもぼくはみるたびに)

君の夢何度も僕は見るたびに

(またかよってことばをこぼして)

またかよって言葉をこぼして

(ひとりなきまたゆめのなかに)

一人泣きまた夢の中に

(へやにかくれたおもかげたちは)

部屋に隠れた面影たちは

(かんたんにみつけられるのに)

簡単に見つけられるのに

(きみはさかくれるのがじょうずだね)

君はさ隠れるのが上手だね

(ぼくはめつぶってひざかかえて)

僕は目瞑って　膝抱えて

(まだじゅうびょうかぞえおわっていないのに)

まだ十秒　数え終わっていないのに

(のぞきみしてずるしたから)

覗き見してズルしたから

(きみはどこかいなくなってしまったのかな)

君はどこかいなくなってしまったのかな

(じゃんけんでまけてぼくがおに？)

じゃんけんで負けて僕が鬼？

(そんなじょうずにかくれないで)

そんな上手に隠れないで

(でてきてよもういいだろひがしずむ)

出てきてよ　もういいだろ日が沈む

(かくれんぼなんかしてないで)

かくれんぼなんかしてないで

(このこえにこたえてよ)

この声に答えてよ

(もういいかいもういいよきかせて)

もういいかい　もういいよ聞かせて

(どこにいるの)

どこにいるの

(ばかだよなわかってるよばかさ)

バカだよなわかってるよバカさ

(もうきみからはぼくをかんじないんだ)

もう君からは僕を感じないんだ

(きみのあたまのなかはまんいんまるであさのおだきゅうせん)

君の頭の中は　満員まるで朝の小田急線

(ぼくがのりこむすきまなんてないのかな)

僕が乗り込む隙間なんて　ないのかな

(ひとりにしないで)

ひとりにしないで

(かくれんぼなんかしてないで)

かくれんぼなんかしてないで

(もういいよってはやくいって)

もういいよって早く言って

(もういいかいそのことばがちゅうにまう)

もういいかいその言葉が宙に舞う

(かくれんぼなんかしてないで)

かくれんぼなんかしてないで

(まだだよってじらさないで)

まだだよって焦らさないで

(もういいかいもういいかい)

もういいかい　もういいかい

(ぐっばい)

グッバイ