あなたの残した陽だまり

(ねむれないよるにきいたおんがくを)

眠れない夜に聴いた音楽を

(いまでもずっとおぼえている)

今でもずっと覚えている

(はるのかわがうたうとしたら)

春の川が歌うとしたら

(きっとこんなうただったろう)

きっとこんな歌だったろう

(こうかいのないせんたくなんて)

後悔のない選択なんて

(ぼくはいちどもできていない)

僕は一度もできていない

(わすれることなどけっしてない)

忘れることなど決してない

(でもいつかおもいでになるといい)

でもいつか思い出になるといい

(いかないでくれといえばよかった)

行かないでくれと言えばよかった

(あなたがすきだといえばよかった)

あなたが好きだと言えばよかった

(つめたいこのてをあたためつづけた)

冷たいこの手を温め続けた

(あなたこそどれほどさむかっただろう)

あなたこそどれほど寒かっただろう

(ねむれないよるにきいたおんがくを)

眠れない夜に聴いた音楽を

(なぜだかずっとおぼえていた)

なぜだかずっと覚えていた

(はるのそらがうたうとしたら)

春の空が歌うとしたら

(きっとこんなうただったろう)

きっとこんな歌だったろう

(こうかいのないせんたくだと)

後悔のない選択だと

(しんじこんだものほどこうかいする)

信じ込んだものほど後悔する

(わすれることなどけっしてない)

忘れることなど決してない

(でもいつかおもいでになるといい)

でもいつか思い出になるといい

(いかないでくれといえなかった)

行かないでくれと言えなかった

(あなたがすきだといえなかった)

あなたが好きだと言えなかった

(つめたいこのてをそっとはなした)

冷たいこの手をそっと離した

(あなたをせめることなどできない)

あなたを責めることなどできない

(ねむれないよるにきいたおんがくは)

眠れない夜に聴いた音楽は

(あなたのすきなうただったから)

あなたの好きな歌だったから

(いかないでくれといえなかったのは)

行かないでくれと言えなかったのは

(あなたがすきだといえなかったのは)

あなたが好きだと言えなかったのは

(やさしいあなたがぼくにふれて)

優しいあなたが僕に触れて

(ひだまりのようなたいおんを)

陽だまりのような体温を

(うしなっていくのがこわかったから)

失っていくのが怖かったから

(ぼくをきらわずゆるしつづける)

僕を嫌わず許し続ける

(あなたのやさしさがくるしかったから)

あなたの優しさが苦しかったから