夏の雫 / コブクロ

(のきさきにつるしたままあきもふゆもこえた)

軒先に吊るしたまま　秋も冬も越えた

(ふうりんのたんざくがはるのかぜにまわる)

風鈴の短冊が　春の風に回る

(ふたつならんだちいさいほうはきみがえらんだおと)

二つ並んだ小さい方は　君が選んだ音

(せのびしてめをまるくさせながらふいてならしてた)

背伸びして　目を丸くさせながら　吹いて鳴らしてた

(あのひのよこがおとおくさつきぐもになって)

あの日の横顔　遠く　五月雲になって

(ながれてるほどけながらせのびしてる)

流れてる　解けながら　背伸びしてる

(どんなにきれいなかぜがゆらしても)

どんなに綺麗な風が揺らしても

(きみがきかせてくれたねいろにはならない)

君が聴かせてくれた　音色にはならない

(おもいでにゆれるすずをむねのおくむすんだまま)

思い出に揺れる鈴を　胸の奥　結んだまま

(ことしもまたなつがきたよ)

今年もまた　夏が来たよ

(まつりばやしもかきごおりもあじさいもうみも)

祭り囃子も　かき氷も　紫陽花も　海も

(あるばむのなかあのなつのままのきみとわらってる)

アルバムの中　あの夏のままの君と笑ってる

(ほしがってたすにーかーとどいたころにはもう)

欲しがってたスニーカー　届いた頃にはもう

(きみのものなにひとつのこってなかったけど)

君の物　何一つ　残ってなかったけど

(もうすこしだけいっしょにあるいてたかった)

もう少しだけ　一緒に歩いてたかった

(かなわぬおもいをはこにもどしてもおくりかえすばしょはない)

叶わぬ想いを　箱に戻しても　送り返す場所はない

(よかぜにゆれるすずがまどのそとかたよせうたってる)

夜風に揺れる鈴が　窓の外　片寄せ歌ってる

(すずしかったなつがおわる)

涼しかった　夏が終わる

(あまつぶにぬれたふうりんのたんざくのうらがわ)

雨粒に濡れた風鈴の　短冊の裏側

(はじめてみつけたきみのたいせつなねがいごと)

初めて見つけた　君の大切な願い事

(ぼくのゆめをそんなふうにおもってくれていたんだね)

僕の夢を　そんなふうに思ってくれていたんだね

(だからがんばれたんだなにもなかったあのころ)

だから頑張れたんだ　何も無かった　あの頃

(こんなにやさしいかぜがゆらすから)

こんなに優しい風が揺らすから

(きみがきかせてくれたねいろをおもいだす)

君が聴かせてくれた　音色を思い出す

(いつまでもきいていたいいつかははずせるかな)

いつまでも聴いていたい　いつかは外せるかな

(おもいでにゆれるすずをむねのおくむすんだまま)

思い出に揺れる鈴を　胸の奥　結んだまま

(ことしはどんななつがくるかな)

今年は　どんな夏が来るかな

(あいたいよあいたいよ)

会いたいよ　逢いたいよ