寂香D

(だきあってねくびをかけ)

抱き合って寝首を掻け

(いんとがでむすばれておうほう)

因と果で結ばれて応報

(よをかざっためがみぞうさえ)

夜を飾った女神像さえ

(どくまわってあらふびんなひょうぼう)

毒回って　あら不憫な標榜

(どれもこれもこわれてしまえばいいのに)

どれもこれも壊れてしまえばいいのに

(どがすぎるけもののようはじれよちじょう)

度が過ぎる獣のよう　恥じれよ痴情

(はいがびょうとかすかぎょう)

肺が鋲と化す稼業

(なのるなもしらぬわうらぎりども)

名乗る名も知らぬわ　裏切りども

(これがそうゆきどまりなわたしのしゅらどう)

此れが総行き止まりな私の修羅道

(かみだろうとないたろう)

神だろうと泣いたろう

(ごかいだとふるえてくうりをとくな)

誤解だと震えて空理を説くな

(ここはもうゆきどまりさ)

此処はもう行き止まりさ

(いとおしいこよいのひゃっきやこう)

いとおしい今宵の百鬼夜行

(ひさしいねとうにいったきんえい)

久しいね　とうに逝った近影

(どぶがわへすてましょうよじんせい)

どぶ川へ捨てましょうよ人生

(どうかなってしまいそうです)

どうかなってしまいそうです

(ぶんなぐってぐしゃりとつぶして)

ぶん殴ってグシャリと潰して

(みじめなどくぼう)

惨めな独房

(はいがろうとかすほどの)

肺が蝋　溶かすほどの

(あつさをたずさえからだをまく)

熱さを携え体を巻く

(おにさんこちらよはやく)

鬼さんこちらよ早く

(かなしきまちびと)

悲しき待ち人

(あいだのちかいだのきらいなの)

愛だの誓いだの嫌いなの

(かわしてみにおぼえた)

交わして身に覚えた

(ここでもうゆきどまりさ)

此処でもう行き止まりさ

(いとおしいこよいのひゃっきやこう)

いとおしい今宵の百鬼夜行

(こころにかかるなぐさめはあまったるいなりませぬとまれ)

心に掛かる慰めは甘ったるいなりませぬ止まれ

(じもえもおなじただのむじひながらよ)

字も絵も同じただの無慈悲な柄よ

(あまつひとそわれ)

天つ日とソワレ

(そこはかとないいろけしのつくあめ)

そこはかとない色気篠突く雨

(どくとくのくまどりしゅんじつとうにえんまらーじゃ)

独特の隈取り春日燈に閻魔ラージャ

(きみとみたゆめはよいやみつき)

君と見た夢は宵闇月

(うめてもめぶいてきてしまう)

埋めても芽吹いてきてしまう

(ひとりでのうさむわたしはにごろう)

ひとりで悩さむ私は濁ろう

(うきしぎりるじじょう)

憂し霧る事情

(ようこそまっさかさまさのそらもわれも)

ようこそ真逆さの空も我も

(おしまいすみつかれた)

おしまい　澄み疲れた

(あだばなとさけばのら)

徒花と咲けば野良

(わたしのしゅらどう)

私の修羅道

(あめだろうとかぜだろうとたえたよ)

雨だろうと風だろうと耐えたよ

(しのんでしえんのなみだ)

忍んで紫炎の涙

(そこですきなだけねな)

其処で好きなだけ寝な

(しんみょうにこよいのひゃっきやこう)

神妙に今宵の百鬼夜行

(はいがびょうとかすかぎょうなのるなも)

肺が鋲と化す稼業　名乗る名も

(おにさんこちらよはやくかなしきまちびと)

鬼さんこちらよ早く　悲しき待ち人

(かみだろうとないたろうごかいだと)

神だろうと泣いたろう　誤解だと

(ここがそうゆきどまりさ)

此処がそう行き止まりさ

(いとおしいこよいのひゃっきやこう)

いとおしい今宵の百鬼夜行

(あいだのちかいだのきらいなの)

愛だの誓いだの嫌いなの

(あいだのちかいだのきらいなの)

愛だの誓いだの嫌いなの

(ああときはもえつきよ)

嗚呼　時は燃え尽きよ

(ちにおちてつみをしってくちろ)

地に落ちて罪を知って朽ちろ