アイデンティティ／秋山黄色

(おもいだしたおもいだした)

思い出した　思い出した

(まばたきいっかいとぜつぼうのかんかくを)

瞬き一回と絶望の感覚を

(めがさめてもゆめをみてた)

目が覚めても夢を見てた

(ぼくらのいっしゅんがかがやくすとーりーの)

僕らの一瞬が輝くストーリーの

(とけいのびょうしんよ)

時計の秒針よ

(もうすこしわらってくれ)

もう少し笑ってくれ

(あんたでいっぱいいっぱいだったんだ)

あんたでいっぱいいっぱいだったんだ

(こおりこおりつくあしたをこわすんだ)

凍り凍りつく明日を壊すんだ

(どうしてもなくしたくないものばかりなんだ)

どうしてもなくしたくないものばかりなんだ

(うんめいのさきにあなたをみつけた)

運命の先にあなたを見つけた

(もうなみだにいみなんかないんだよ)

もう涙に意味なんかないんだよ

(めまぐるしくまわるせかいのすみで)

目まぐるしく廻る世界の隅で

(まるでさけびごえのようないきをする)

まるで叫び声のような息をする

(すうせんのときをこえまたあえたら)

数千の時を超えまた会えたら

(ぜつぼうのすこしさきでわらうんだよ)

絶望の少し先で笑うんだよ

(おもいだしたおもいだした)

思い出した　思い出した

(ながれるふうけいとそれがすきなこと)

流れる風景とそれが好きなこと

(このせかいでであえたこと)

この世界で出会えたこと

(いきていいのにいきぐるしいこと)

生きていいのに息苦しいこと

(ぼくらはむいみのいみもしれずにいる)

僕等は無意味の意味も知れずにいる

(はきそうなよるをくりかえして)

吐きそうな夜を繰り返して

(それでもはってすすんでさけんでやれ)

それでも這って進んで叫んでやれ

(ここにいることをあきれるほど)

ここにいることを呆れるほど

(きっともういちどあすをゆめみれたら)

きっともう一度明日を夢見れたら

(もうにどとこどくをどうかかくさないで)

もう二度と孤独をどうか隠さないで

(うんめいのさきにあなたをみつけた)

運命の先にあなたを見つけた

(もうなみだにいみなんかないんだよ)

もう涙に意味なんかないんだよ

(「なにげなさ」をだれかといきるために)

「何気なさ」を誰かと生きるために

(えらんだみちでしるしをきざみこむ)

選んだ道で印を刻み込む

(すうじでかけないからいのちだろう)

数字で書けないから命だろう

(かがみにはじぶんだけうつせばいいから)

鏡には自分だけ映せばいいから

(あるくしにんにわかってるのに)

歩く死人にわかってるのに

(いえないよ)

言えないよ

(こおりこおりつくあしたをこわすんだ)

凍り凍り付く明日を壊すんだ

(とおいとおいおもいでに)

遠い遠い思い出に

(ぶんなぐられたんだ)

ぶん殴られたんだ

(うんめいのさきにあなたをみつけた)

運命の先にあなたを見つけた

(もうなみだにいみなんかないんだよ)

もう涙に意味なんかないんだよ

(すべてなげだすようにいきをしても)

全て投げ出すように息をしても

(どうせどうせおなじくらいくるしいよ)

どうせどうせ同じくらい苦しいよ

(すきにいきたいすきにいきていたい)

好きに生きたい　好きに生きていたい

(えらんだみらいならわらえるから)

選んだ未来なら笑えるから