魚と猫
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歌詞(問題文)
(てもとになんさつかのこしてすきだったほんをうった)
手元に何冊か残して好きだった本を売った。
(あなたがすすめてくれたほんは)
あなたが薦めてくれた本は
(うれなかったなんてことはないんだよ)
売れなかった、なんてことはないんだよ。
(ねこがかかれたひょうしだっけなだれかのてにわたるさ)
猫が描かれた表紙だっけな。誰かの手に渡るさ。
(こぜにはみちにまいてかえったたなにはながいかみのけがおちている)
小銭は道に撒いて帰った。棚には長い髪の毛が落ちている。
(これからどうしようかこんろのこげをすこしおとして)
これからどうしようか。コンロの焦げを少し落として。
(つかいかけのぎゅうにゅうのざつなあけかたがあなたらしい)
使いかけの牛乳の 雑な開け方があなたらしい。
(あたえてくれなくたってつたえてくれるだけでよかった)
「与えてくれなくたって、伝えてくれるだけでよかった」
(かんたんなことだあとからわかった)
簡単なことだ。後から分かった。
(あなたはかなしいときなけないひとだ)
あなたは悲しい時、泣けない人だ。
(たよるのになれていなくてやさしいだけのひとでおわった)
頼るのに慣れていなくて優しいだけの人で終わった。
(あなたをだましてえつにひたって)
あなたを騙して悦に浸って
(あなたもこわいままゆだねてきたのに)
あなたも怖いまま、委ねてきたのに。
(さかなとねこあなたとぼくのよう)
魚と猫。あなたと僕のよう。
(てがみをかいてもおたがいよまないしすてないしたいせつにしそうだし)
手紙を書いても、お互い読まないし、捨てないし、大切にしそうだし、
(はるにかふんがなかったらすきだというどうかんだ)
春に花粉がなかったら好きだと言う。同感だ。
(てもとになんさつかのこしたほんもやがてすてた)
手元に何冊か残した本もやがて捨てた。
(まどにははるがはえていましたねこはさかなをくわえずいなくなった)
窓には春が映えていました。猫は魚を咥えず居なくなった。
(はきやしないくつをかうあなたのくせでうまったたなに)
履きやしない靴を買う あなたの癖で埋まった棚に
(なんそくかすきまだけどうせならぜんぶもっていけよ)
何足か、隙間だけ。どうせなら全部持っていけよ。
(おいていくなよかえってくるのかよ)
置いていくなよ。帰ってくるのかよ。
(つかれているときだっておこしてくれてべつによかった)
疲れている時だって 起こしてくれて別に良かった。
(すれちがうならぶつかったほうがいいだろういわなくてもわかってくれよ)
すれ違うならぶつかった方がいいだろう 言わなくてもわかってくれよ。
(あなたはねこのようだきゅうにこころごといなくなって)
あなたは猫のようだ。 急に心ごと居なくなって。
(かんたんなことだあとからわかった)
簡単なことだ。後から分かった。
(つないだてはじつはからまっていただけなんだ)
繋いだ手は、実は絡まっていただけなんだ。
(ふとおもいだすあなたはみみもとのかみをゆびでまく)
ふと思い出すあなたは 耳元の髪を指で巻く。
(1ldkつめこんだかんけいなみだとのびきったふくろめんをすする)
1LDK、詰め込んだ関係。涙と伸び切った袋麵を啜る。
(がらんどうのこころへやもよう)
がらんどうの心、部屋模様。
(さかなとねこあなたとぼくのよう)
魚と猫。あなたと僕のよう。