ラストノート

(まちあわせはいつもの)

待ち合わせはいつもの

(こんびにのまえのほどうきょう)

コンビニの前の歩道橋

(たかいばしょからきみを)

高い場所から君を

(さがしててをふるよ)

探して手をふるよ

(ありきたりなかいわも)

ありきたりな会話も

(おおげさなこえでわらうから)

大袈裟な声で笑うから

(たのしそうなぼくらは)

楽しそうな僕らは

(このまちのしゅじんこう)

この街の主人公

(かいだんをおりるとちゅう)

階段を降りる途中

(すれちがうひとにみちをゆずって)

すれ違う人に道を譲って

(ちかづいたからだから)

近付いた身体から

(ふいにかおるほわいとりりー)

不意に香るホワイトリリー

(うそみたいにそまったゆうやけの)

嘘みたいに染まった夕焼けの

(そらをきりとるれんずごしに)

空を切り取るレンズ越しに

(うちにかえるころにはとどくんだ)

家に帰る頃には届くんだ

(ふえてくきみのふぉるだ)

増えてく君のフォルダ

(てのひらのなかにおさまるせつな)

手の平の中に収まる刹那

(おおげさなこえもはしゃぐこえも)

大袈裟な声もはしゃぐ声も

(ねてもさめてもながめてたぼく)

寝ても覚めても眺めてた僕

(たりないものさがしてた)

足りないもの探してた

(おわりとせっとじゃない)

終わりとセットじゃない

(はじまりなんてあんのかな)

始まりなんてあんのかな

(こたえはしらなくてもいい)

答えは知らなくてもいい

(にげろさぁいくじなし)

逃げろさぁ意気地無し

(かいだんをのぼるとちゅう)

階段を上る途中

(さきへどうぞとたちどまるぼく)

先へどうぞと立ち止まる僕

(つくりわらいでえしゃく)

作り笑いで会釈

(ふとよみがえるほわいとりりー)

ふと蘇るホワイトリリー

(うわがきなんてかるくいわないで)

上書きなんて軽く言わないで

(けせそうにないんだいまのぼくじゃ)

消せそうにないんだ今の僕じゃ

(ひとごみのなかでにたのこりがを)

人混みの中で似た残り香を

(さがしてたぼくはまた)

探してた僕はまた

(てのひらがおぼえてるかんかくも)

手の平が覚えてる感覚も

(みかえしたしゃしんとそのつづきも)

見返した写真とその続きも

(ねてもさめてもおいかけたぼく)

寝ても覚めても追いかけた僕

(たりないのはだれのせい)

足りないのは誰のせい

(うそみたいにそまったゆうやけの)

嘘みたいに染まった夕焼けの

(そらをきりとるれんずごしに)

空を切り取るレンズ越しに

(ふりむくさきにきみはいなくとも)

振り向く先に君は居なくとも

(ひとりじゃないきがした)

1人じゃない気がした

(てのひらのなかにおさまるせつな)

手の平の中に収まる刹那

(おおげさなこえもはしゃぐこえも)

大袈裟な声もはしゃぐ声も

(ねてもさめてもながめてたぼく)

寝ても覚めても眺めてた僕

(たりないものさがしてた)

足りないもの探してた

(いつかかおるらすとのーと)

いつか香るラストノート