風の笛

(つらいことをつらいといわず)

つらいことをつらいと言わず

(いやなことをいやとはいわず)

イヤなことをイヤとは言わず

(のみこんでかくしておさえこんで)

呑み込んで隠して押さえ込んで

(だまってなくひとへ)

黙って泣く人へ

(ええかげんにせえよたいがいにせえよ)

ええかげんにせえよたいがいにせえよ

(あけっぴろげだったおまえはどこへきえた)

あけっぴろげだったお前は何処へ消えた

(ええかげんにせえよたいがいにせえよ)

ええかげんにせえよたいがいにせえよ

(めいっぱいだったおまえがきにかかる)

目いっぱいだったお前が気にかかる

(いいたいことをいえばきずつく)

言いたいことを言えば傷つく

(たいせつなすべてがきずつく)

大切な総てが傷つく

(だからだまるだからたえる)

だから黙るだから耐える

(それをだれもがしらないならば)

それを誰もが知らないならば

(ことばにだせないおもいのために)

言葉に出せない思いのために

(おまえにわたそうかぜのふえ)

お前に渡そう風の笛

(ことばにだせないおもいのかわりに)

言葉に出せない思いのかわりに

(ささやかにふけかぜのふえ)

ささやかに吹け風の笛

(ことばにだせばつうじることもある)

言葉に出せば通じることもある

(ことばにだせばこじれることもある)

言葉に出せばこじれることもある

(めをあげてみなあごあげてみな)

目を上げてみなアゴ上げてみな

(いえないことのんでおぼれかけている)

言えないこと呑んで溺れかけている

(だまるよりほかおもいつかず)

黙るより他思いつかず

(きめたんならそれもいいだろう)

決めたんならそれもいいだろう

(そしてだまるそしてたえる)

そして黙るそして耐える

(それをだれもがしらないならば)

それを誰もが知らないならば

(ことばにだせないおもいのために)

言葉に出せない思いのために

(おまえにわたそうかぜのふえ)

お前に渡そう風の笛

(ことばにだせないおもいのかわりに)

言葉に出せない思いのかわりに

(ささやかにふけかぜのふえ)

ささやかに吹け風の笛

(つらいことをつらいといわず)

つらいことをつらいと言わず

(いやなことをいやとはいわず)

イヤなことをイヤとは言わず

(のみこんでかくしておさえこんで)

呑み込んで隠して押さえ込んで

(だまってなくひとへ)

黙って泣く人へ

(ことばにだせないおもいのために)

言葉に出せない思いのために

(おまえにわたそうかぜのふえ)

お前に渡そう風の笛

(ことばにだせないおもいのかわりに)

言葉に出せない思いの代わりに

(ささやかにふけかぜのふえ)

ささやかに吹け風の笛

(ことばにだせないおもいのかわりに)

言葉に出せない思いのかわりに

(ささやかにふけかぜのふえ)

ささやかに吹け風の笛