ユダの揺籠

(さばくのなかひとりあるく)

砂漠の中　ひとり　歩く

(けせらけせらけせらら)

ケセラ　ケセラ　ケセララ

(いつのまにかひとりじゃ)

何時の間にか　ひとりじゃ

(なにもできなくなった)

何も出来なくなった

(さばくのなかつどうしもべ)

砂漠の中　集う　僕

(けせらけせらけせらら)

ケセラ　ケセラ　ケセララ

(あたまのなかのぞいて)

頭の中　覗いて

(かみのいしにそぐわせ)

神の意思にそぐわせ

(ゆびおりかぞえつづけても)

指折り　数え続けても

(なぜかひとつだけたりない)

何故かひとつだけ　足りない

(いきたえてたべられたのか)

息絶えて食べられたのか

(はたまたかみにそむいたさたんか)

はたまた神に背いたサタンか

(となえられることのないあーめん)

唱えられる事の無いアーメン

(けいやくのはんちゅうでなるあがぺー)

契約の範疇で成るアガペー

(あくのざいにんはすくわれずむくわれず)

悪の罪人は　救われず　報われず

(しょくざいのかてとなるだろう)

贖罪の糧と成るだろう

(きみじゃないかなきみじゃないかな)

君じゃないかな？君じゃないかな？

(うらぎりもののやぎは)

裏切り者の山羊は

(きづいてるからきづいてるから)

気付いてるから　気付いてるから

(さきはあかのりんごもよう)

先は赤の林檎模様

(いみがないのにいみがないのに)

意味が無いのに　意味が無いのに

(きべんかさねうそぶく)

詭弁　重ね　嘯く

(きみはばふぉめっときみはばふぉめっと)

君はバフォメット　君はバフォメット

(やみにひとりおかえり)

闇に独り　お帰り

(あかくないたばらのずじょう)

紅く　鳴いた　薔薇の　頭上

(くろいかねがりんごんとりんごんと)

黒い　鐘が　リンゴンと　リンゴンと

(かじかむままさようなら)

悴むまま　左様なら

(いたんぶるきみがわるいのだ)

異端ぶる　君が悪いのだ

(あばくものがひとりわらう)

暴く者が　ひとり　笑う

(にへらにへらにへらら)

にへら　にへら　にへらら

(じゅうににきざまれてはなにもみえなくなった)

十二に刻まれては　何も視えなくなった

(ながくながくうらむようにと)

「永く　永く　怨む様に」と

(にへらにへらにへらら)

にへら　にへら　にへらら

(あわくもゆるきいろはぎんをにぎりつぶした)

淡く燃ゆる黄色は　銀を握り潰した

(ほねおりすがりつづけても)

骨折り　縋り続けても

(なにもなにもかものこらない)

何も　何もかも　残らない

(しきさとるねこさくらめんと)

死期　悟る　猫　サクラメント

(またまたかげでかれゆくさざんか)

またまた陰で枯れゆく山茶花

(おさえられることのないぺーそす)

抑えられる事の無い　ペーソス

(えいえんのせいめいにあるあぱしー)

永遠の生命に在る　アパシー

(ぜんのざいにんはすくわれてむくわれて)

善の罪人は　救われて　報われて

(しょくざいのかてとするだろう)

贖罪の糧とするだろう！

(きみじゃないかなきみじゃないかな)

君じゃないかな？君じゃないかな？

(うらぎりもののやぎは)

裏切り者の山羊は

(きづいてるからきづいてるから)

気付いてるから　気付いてるから

(さきはあかのりんごもよう)

先は赤の林檎模様

(きみじゃないかなきみじゃないかな)

君じゃないかな？君じゃないかな？

(きづいてるからきづいてるから)

気付いてるから　気付いてるから

(きみわるいのにきみわるいのにさばかれて)

気味悪いのに　気味悪いのに　裁かれて

(ばふぉめっとはばふぉめっとは)

バフォメットは　バフォメットは

(ひとりあゆめず)

独り　歩めず

(あかくないたばらのずじょう)

紅く　鳴いた　薔薇の　頭上

(くろいかねがりんごんとりんごんと)

黒い　鐘が　リンゴンと　リンゴンと

(かじかむままさようなら)

悴むまま　左様なら

(いたんぶるきみがわるいのだ)

異端ぶる　君が悪いのだ

(きたんされひとりねがうまま)

忌憚され　独り願うまま