ハイドレンジア

(きみがわるいほどきみがわるい)

気味が悪い程キミが悪い

(いみなどとうにしゅうしゅうしゃのえん)

意味など疾うに 収集車の淵

(せいのこえまだせいはこえ)

世の声 まだ生は乞え

(うるさいとほえうくさいどぜろしかい)

五月蝿いと吠え 浮く彩度ゼロ視界

(とりはだがたつどくぜんてきな)

鳥肌が立つ 独善的な

(やさしさ、ただのひよりみしゅぎ)

優しさ、只の日和見主義

(しゃかいのいうじょうしきかたどって)

社会の云う「常識」象って

(ふくしゃしたきみのそのものさしでこころをはかられた。)

複写した キミのその物差しで　心を測られた。

(あのねおはなしきいて)

あのね　お話聞いて

(あたし、きみがきらいなのさだからさぁ、かおはみないで)

アタシ、キミが嫌いなのさ　だから　さぁ、顔は見ないで

(ただなにもいわないでおわらせて。そう)

ただ何も言わないで　終わらせて。そう

(そうそう、しょうじきにうそをついてはすべてはいでこたえて)

早々、正直に 嘘を吐いては　全て「はい」で答えて

(きかんをはうあすふぁるとのはいいろは)

気管を這う アスファルトの灰色は

(りこーるこおるぺとりこーる)

recall 凍る ぺトリコール

(ずれていくただきしんでくから)

ズレていく ただ軋んでくから

(みしんでぬうからみ、しんでぬる)

ミシンで縫う　絡み、死んでnull

(かいばのおくでうずくまる)

海馬の奥で　蹲る

(ただうずくまずただよううすらなあか)

ただ渦組まず　漂う薄らな赤

(かんせいなかんせいはかんせいもってかんせいす)

閑静な 感性は 喚声以て 完成す

(かんせいはないせいでそっかんせいのかたわら)

慣性は ない所為で 速乾性の傍ら

(はいせんのはい、せーのぎゃくさいせいのぐさい)

敗戦の「はい、せーの」 逆再生の愚才

(たっせいかん、まんせいかこんりんざい、ことかいた)

達成感、慢性化 金輪際、事欠いた

(あのねへんじをちょうだい)

あのね 返事を頂戴

(あたし、きみがきらいなのさ、だから)

アタシ、キミが嫌いなのさ、だから

(さぁ、かおはみないで)

さぁ、顔は見ないで

(ずっとなにもきかないでくちはてて。ほっといて)

ずっと何も聴かないで 朽ち果てて。(ほっといて)

(いまだいたいの、ほんねは)

未だ 痛いの、本音は

(きずぐちにはあいいわるくちを。)

傷口には藍い悪口を。

(あめにぬれたまどべのむらさきいろは)

雨に濡れた 窓辺の紫色は

(きみによくおにあいのはいどれんじあ！)

キミに良くお似合いのハイドレンジア！