クーラーガール

(たいせつなことばはいびつだから)

大切な言葉は歪だから

(といでみがいているの)

砥いで 磨いているの

(とがらせてみせている)

尖らせて魅せている

(あなたにむけてささげて)

あなたに向けて捧げて

(ひえしょうくらっている)

冷え傷食らっている

(あざだらけしょうじょいたいよいたいよ)

痣だらけ少女痛いよ 痛いよ

(わたせないんだろう)

渡せないんだろう

(つんだおとからっからのざまだ)

摘んだ音 カラッからのザマだ

(くらいくらいところならはずかしくはないかもね)

暗い 暗いところなら恥ずかしくはないかもね

(だましっぱなしじょうたいでらくになっているんでしょう)

騙しっぱなし状態で 楽になっているんでしょう

(でもね)

でもね

(くーらーがーる)

クーラーガール

(つめたいことばしかはけないあたしの)

冷たい言葉しか吐けないあたしの

(くーらーがーる)

クーラーガール

(こころとからだはなればなれなの)

心身体離れ離れなの

(ああ)

ああ

(ほっといたってかまわない)

ほっといたって構わない

(すきもきらいもべつにいらない)

好きも嫌いも別にいらない

(みすかしてなんていえるたちばじゃないわ)

見透かして なんて言える立場じゃないわ

(かんじょうのしようりょうしょうえねしたいしたいの)

感情の使用量 省エネしたい したいの

(まだあったまったくうきはきだせないのよ)

まだあったまった空気吐き出せないのよ

(さむいままだね)

寒いままだね

(かくされたきもちをみつけてさしだすの)

隠された気持ちを見つけて差し出すの

(かわいたくちびるじゃなかなかつたえられないわ)

乾いた唇じゃなかなか伝えられないわ

(くらいくらいところならはずかしくはないかもね)

暗い 暗い所なら恥ずかしくはないかもね

(やられっぱなしくーらーがーる)

やられっ放しクーラーガール

(たまにはかってみませんか)

偶には勝ってみませんか

(やっぱりね)

やっぱりね

(くーらーがーる)

クーラーガール

(かぜぎみやけたこえふりしぼっているの)

風邪気味 焼けた声振り絞っているの

(くーらーがーる)

クーラーガール

(あなたとあたしはなればなれなの)

あなたとあたし離れ離れなの

(さむくてなにもできやしない)

寒くて何も出来やしない

(あとおねつもでちゃってうごけない)

あとお熱も出ちゃって動けない

(こんなからだじゃのどじゃあたまじゃ)

こんな体じゃ喉じゃ頭じゃ

(ほんとうのこともはなせない)

本当のことも話せない

(つらいどらいなおけしょうのまえじゃ)

辛いドライなお化粧の前じゃ

(ほしつくりーむかかせない)

保湿クリーム欠かせない

(なみだでながれてはいだもとには)

涙で流れて剥いだ下には

(けっきょくあたしかわききっちゃって)

結局あたし乾ききっちゃって

(くーらーがーる)

クーラーガール

(つめたいことばしかはけないあたしの)

冷たい言葉しか吐けないあたしの

(くーらーがーる)

クーラーガール

(こころとからだはなればなれなの)

心身体離れ離れなの

(くーらーがーる)

クーラーガール

(ねつぎみほてたあとふらふらしたいの)

熱気味 火照たあとフラフラしたいの

(くーらーがーる)

クーラーガール

(てれかくしはもうくらやみにほうってしまえ)

照れ隠しはもう暗闇に放ってしまえ

(くらがったってかまわない)

暗がったって構わない

(すきもきらいもべつにいらない)

好きも嫌いも別にいらない

(みすかしてなんていいたくてたまらない)

見透かして なんて言いたくて堪らない

(あっためられてもわからない)

あっためられてもわからない

(こころさめちゃってるからわからない)

心冷めちゃってるからわからない

(というていで)

という体で