自由の鳥

(とおりをゆきかうひとのむれに)

通りを行き交う　人の群れに

(まぎれてなくとべないとり)

紛れて鳴く　飛べない鳥

(むかうさきももたずにいるひとりぼっち)

向かう先も持たずにいる　ひとりぼっち

(ささやきごえにみみをこらし)

ささやき声に　耳を凝らし

(なづけおやのかえりをまつ)

名付け親の　帰りを待つ

(ひがくれてもあさがきてもすがたはなく)

日が暮れても　朝が来ても　姿はなく

(ときがたちけしきもいろあせ)

時が経ち　景色も色あせ

(わすれかけたゆめは)

忘れかけた　夢は

(さあいまあいを)

さあ今　愛を

(ぼくらはふりむいてふりむいてさがして)

僕らは　振り向いて　振り向いて　探して

(どこかでまちがって)

どこかで　間違って

(あなたのこころにちかづいてはなれて)

あなたの心に　近づいて　離れて

(いつしかなくなった)

いつしか　失くなった

(ささやかなおとみずのながれ)

ささやかな音　水の流れ

(よごれたきずあらいさって)

汚れた傷　洗い去って

(ふゆをこえてはるがくればめばえのとき)

冬を越えて春が来れば　芽生えのとき

(はずれたみちにころがってた)

外れた道に　転がってた

(あかずのはこかぎはなくて)

開かずの箱　鍵はなくて

(ふさぎこんだかいのようにひめたおもい)

ふさぎ込んだ貝のように　秘めた想い

(からっぽのせかいにえがいたつよがりなみらいは)

空っぽの世界に描いた　強がりな未来は

(あれぐろじゆうを)

Allegro 自由を

(ぼくらはさけんでさけんでからして)

僕らは　叫んで　叫んで　枯らして

(さいごにつぶやいて)

最後に　つぶやいて

(あのひのやくそくはちかづいてはなれて)

あの日の約束は　近づいて　離れて

(こわれてなくなった)

こわれて　失くなった

(それでもあいはいのちのあしおと)

それでも愛は　いのちの足音

(えいえんをたちきるんだ)

永遠を断ち切るんだ

(とべないとりにみせられたほしは)

飛べない鳥に　魅せられた星は

(やさしくほほえむから)

やさしく微笑むから

(ぼくらはふりむいてふりむいてさがして)

僕らは　振り向いて　振り向いて　探して

(どこかでつまずいても)

どこかで　つまずいても

(あなたのこころにはばたいてゆくから)

あなたの心に　羽ばたいて行くから

(いつかはとどくさいまでもまにあうさ)

いつかは届くさ　今でも間に合うさ