荒波

(さぁほをはって)

さぁ帆を張って

(かけぬけるあらなみ)

駆け抜ける荒波

(たいろなんていらないさしゅっこう)

退路なんて要らないさ　出港

(ついさっきまでのかちきじゅんが)

ついさっきまでの価値基準が

(いっしゅんでくつがえっちまうような)

一瞬で覆っちまう様な

(ようしゃのないせんらんのよ)

容赦のない戦乱の世

(ああことばはもろくおちる)

嗚呼　言葉は脆く落ちる

(とうげんきょうとなるしまめざした)

桃源郷となる島目指した

(こうかいもあなたぬきじゃきっともう)

航海もあなた抜きじゃきっともう

(かじをとるいみなどない)

舵を取る　意味などない

(もうそれしかいらないな)

もうそれしか要らないな

(すきなだけあれればいいよ)

好きなだけ荒れればいいよ

(かぜやなみものりこなして)

風や波も乗りこなして

(こんなことじゃとまらねぇよ)

こんな事じゃ止まらねぇよ

(しょうもねぇやつはわらったらいいんだった)

しょうもねぇ奴は笑ったらいいんだった

(ふねをだせ)

船ヲ出セ

(さぁほをはってなみうつあいまをいけ)

さぁ帆を張って波打つ合間を行け

(なにかをつかむまでは)

何かを掴むまでは

(さぁてをとってあなたとすすむから)

さぁ手を取ってあなたと進むから

(たいぎなんていらないよ)

大義なんて要らないよ

(だいじなもんいがいはどけてどけてく)

大事なモン以外はどけてどけてく

(うちわうけとなめやがって)

内輪ウケと舐めやがって

(それじゃかりにこれがぜんぶ)

それじゃ仮にこれが全部

(くだらなさのるつぼならば)

くだらなさの坩堝ならば

(だったらこのねつじょうはなんだ)

だったらこの熱情は何だ

(しょうすうてんいかのかちがぜんぶ)

小数点以下の価値が全部

(ないもんとされるようしゃないじだいに)

無いもんとされる容赦ない時代に

(ころされないうたをうたう)

殺されない歌を歌う

(むかいかぜ)

向カイ風

(さぁいちびょうごのなみもよめなくとも)

さぁ一秒後の波も読めなくとも

(あなたとすごすために)

あなたとすごすために

(もうみをさいたことばすらちにかえ)

もう身を裂いた言葉すら血に変え

(ぜんぶぜんぶのみこんで)

全部全部飲み込んで

(いっこくせんしゅうきばをといどけ)

一刻千秋　牙を研いどけ

(なみたかしされどゆけ)

波高シサレド征ケ

(さぁほをはってなみうつあいまをいけ)

さぁ帆を張って波打つ合間を行け

(なにかをつかむまでは)

何かを掴むまでは

(さぁてをとってあなたとすすむから)

さぁ手を取ってあなたと進むから

(たいぎなんていらないよ)

大義なんて要らないよ

(きょうもくるったみなもとあらしのなか)

今日も狂った水面と嵐の中

(ひたすらにつきすすむ)

ひたすらに突き進む

(どんなくなんやふあんすらあれど)

どんな苦難や不安すらあれど

(だれもおいてきゃしないさ)

誰も置いてきゃしないさ

(だいじなもんこそかるくししゅして)

大事なモンこそ軽く死守して

(さぁほをはって)

さぁ帆を張って

(かならずたどりつく)

必ずたどり着く

(たいくつはさせないさ)

退屈はさせないさ