carpool

(まだくらいうちにこっそり)

まだ暗いうちにこっそり

(まちあわせてうみへいこう)

待ち合わせて　海へ行こう

(ぼくらいつかのこした)

ぼくら　いつか遺した

(わるいひみつのにっきをもって)

悪い秘密の日記を持って

(さいだーみたいなくうきで)

サイダーみたいな空気で

(みたされているあさのなか)

満たされている　朝の中

(ねむたそうにまえをむいた)

眠たそうに前を向いた

(きみのめはなにをみていたんだい)

きみの眼はなにを見ていたんだい

(うんてんせきはいつだって)

運転席はいつだって

(きみだけのせんようせきで)

きみだけの専用席で

(おーぷんかーにとびのって)

オープンカーに飛び乗って

(うみぞいだらりはしる)

海沿い　だらり　走る

(となりのせきはいつだって)

隣の席はいつだって

(ぼくだけのとくとうせきで)

ぼくだけの特等席で

(いつのことだっけな)

いつのことだっけな

(あのころのきみには)

あのころのきみには

(はやすぎておいつけないや)

はやすぎて　追いつけないや

(がらすのひとみで)

ガラスの瞳で

(ぼくをみてまいごみたいで)

ぼくを見て　迷子みたいで

(すうねんさきはいつだって)

数年先はいつだって

(くうそうのはなしみたいで)

空想の話みたいで

(すうふんあとのことだって)

数分あとのことだって

(わかっちゃいなかったんだな)

わかっちゃいなかったんだな

(つめたいだけのしつりょうが)

冷たいだけの質量が

(ざんこくにぼくにつげる)

残酷にぼくに告げる

(ゆめじゃないんだってさ)

夢じゃないんだってさ

(とどかない)

届かない

(どうして？)

どうして？

(さざなみのあいだから)

さざなみのあいだから

(きみがよんでいる)

きみが呼んでいる

(うたかたのひびはさ)

うたかたの日々はさ

(ぼくらだけのものだよ)

ぼくらだけのものだよ

(すいへいせんのさきなんて)

水平線の先なんて

(しりたくもなかったよ)

知りたくもなかったよ

(うんめいなんてすてよう、って)

運命なんて捨てよう、って

(あのときいえなかったな)

あのとき　言えなかったな

(うんてんせきはいつだって)

運転席はいつだって

(ぼくだけのせんようせきで)

ぼくだけの専用席で

(おーぷんかーにとびのって)

オープンカーに飛び乗って

(うみぞいひとりはしる)

海沿い　ひとり　走る

(となりのせきはいつだって)

隣の席はいつだって

(きみだけにあけてあるよ)

きみだけに空けてあるよ

(すぐおいつくから)

すぐ追いつくから

(そのばしょでまってて)

その場所で待ってて